FIVEシリーズの完結作「CRAZY FIVE」

SMAPにはこの「CRAZY FIVE」のほかに2つのFIVEをテーマにした曲がありメンバー紹介のシリーズになっています。3作目の作品になった「CRAZY FIVE」はその完結編。

2016年の12月に発売されたファン投票によってえらばれた厳選50曲が収録された「SMAP 25 YEARS」にもこのFIVEシリーズの3曲が納められています。

中居のプロデュース力が光る「CRAZY FIVE」

SMAPの自己紹介曲FIVEシリーズの火付け役はリーダーの中居君。3曲とも楽曲の製作は中居君が担当しています。3作目に当たる「CRAZY FIVE」はSMAPのデビュー20周年を迎えた2012年のリリースでした。

前2作同様のラップ調のテンポとパフォーマンスでとてもエンターテイメント性に富んだ楽曲に仕上がっています。

 

FIVEシリーズにみるSMAPの歴史

SMAPのメンバー紹介曲としてコンサートでも非常に盛り上がり、会場の雰囲気を一層熱くする作品の一つです。

テレビ番組の「めちゃイケ」や「27時間テレビ」などでもフィーチャーされてきた人気作品ですが、それぞれにSMAPの歩んできた歴史背景が浮き彫りになっている楽曲というのが印象的です。

FIVEシリーズの全3曲を振り返って、SMAPがたどってきた軌跡を追いかけたいとおもいます。

1作目「FIVE TRUE LOVE」1999年リリース

FIVEシリーズの第一作目となった「FIVE TRUE LOVE」は中居が楽曲をプロデュースしているだけでなく、作詞に香取慎吾が参加をしているとってもクリエイティブな作品です。

リーダーの中居にとっては30歳を迎える何となく節目の時期。タレント人生としても飛躍を望んでいたことでしょう。この楽曲の製作を手掛けたことで新しい才能の開花が発見できるプロジェクトとなったようです。

2作目「FIVE RESPECT」2002年リリース

「CRAZY RESPECT」はFIVEシリーズの第二段。2002年のアルバム「SMAP015/Drink!Smap!」に収められたこの曲は、稲垣吾郎が復帰して最初となるアルバムでした。

メンバーの稲垣へのサポートとも思える「どこにいてもわかってる」「ピンチはチャンス」というくだりの歌詞が、SMAPが5人で一体のブループだと実感させるメッセージが込められた作品。

3作目「CRAZY FIVE」で見事な締めくくり

デビュー20周年という大きな節目を迎えたSMAPがFIVEシリーズの3作目として発表した「CRAZY FIVE」。

この作品がFIVEシリーズで最後になるとはきっとプロデュースの中居自身も考えてはいなかったかもしれません。

ただこのあたりからSMAPのメンバーの中に出来た亀裂やわだかまりは、もうUターンできないところまで来ていたような気がしますね。

 

FIVEシリーズの3作品共に共通する素晴らしさは何といっても観客との一体感。完結編となった「CRAZY LOVE」はメンバーの名前をファンと一緒に呼ぶアトラクションが加わる。

呼ばれたメンバーは「なあに?」と答えたり、アドリブで「なんざんしょ」とおどけたりと今までのFIVEシリーズになかったコミカルなパートは素晴らしい演出力が感じられます。

吾郎紹介のイントロダクションに「過ちを犯し続け」とあり、メンバー皆が草彅の方に手をかけるシーンなどはあえて過去を公開することで精算できることもあるという教訓とも受け取れます。

SMAPの5人だから完成できる「CRAZY FIVE」

SMAPのFIVEシリーズの特徴はそのたぐいまれなる個性がふんだんに盛り込まれていること。これはジャニーズのどの5人グループでも再現はできません。

20年以上もの歴史をもったグループSMAPだからこそ実現できた楽曲といっても過言ではないでしょう。一人一人のキャラクターが巧みに表現された「CRAZY FIVE」。

楽曲のエンターテーメント性に富んだ「CRAZY FIVE」はSMAPのオリジナリティが詰まった傑作となりました。

「CRAZY FIVE」歌詞に込められた意味を解釈