「僕は自分自身を変えたい」「生きる理由を見つけた」と英語で歌う歌詞です。
約束して彼女に再会、なんてものは望まないけれど、偶然に会うのは彼の中では「アリ」です。
彼女に追いつこうと背伸びしていない自分ならば、また違った展開があるんじゃないかと期待しています。
それが今の彼にとっての「生きる理由」です。
こき下ろすのはあくまでフリ
同じ時代に生まれ
同じ痛みを感じ
同じ運命背負い
理由を探してる
知るほどにただ虚しいだけ
何もできやしない愚か者
出典: 勇者たち/作詞:Miliyah 作曲:Miliyah
Cメロの部分、曲のクライマックスです。
感情を上げては落とし、上げては落とす不安定な歌詞展開が加藤ミリヤのスタイル。
ここは聴く者と共通認識を確認しながら、一気に落とす部分です。
生きることを「虚しい」と言ったり、自身を「何もできない愚か者」と言い切るのは自傷行為に近いと思います。
でも加藤ミリヤはそういった言葉を自らの試金石にしていると思います。
ミリヤーも、逆の「励まされる言葉」として受け取っているのではないでしょうか。
一時しのぎの励ましや甘い幻想は要らない。
求めているのは、落ち込んだ時に共感してとことん寄り添ってくれる存在なのです。
思い出と感謝とさよなら
あの頃を懐かしむ
いつかはいつかは
また君の胸で泣きたいよ
果てない空
どこまでもゆけるような気がしてた
走って走って
君の姿だけ探したよ
懐かしいな あの日見てた
君のままだった
出典: 勇者たち/作詞:Miliyah 作曲:Miliyah
伴奏が静まり、加藤ミリヤが切々と歌う箇所。
彼は今は達観して、在りし日の彼女を瞼の裏に浮かべます。
彼女とうまくいっていた頃は、弱気な自分を受け止めてもらっていました。
彼女と一緒なら未来は限りなく明るいように思えたものです。
外に出れば会う予定のない日でも彼女を探し、心の中でいつも求めていました。
これで本当のさよなら
時は流れていつかまた出会うまで
「さようなら」
君の行く道に僕が居なくても
「ああ忘れないよ」
月日が流れて何もかもすべて赦したいよ
忘れていいよ僕のことは ありがとう
出典: 勇者たち/作詞:Miliyah 作曲:Miliyah
転調して曲は終盤の盛り上がりに入っていきます。
始めのサビでは文末は「大丈夫だよ」だったのが「ありがとう」に変わりましたね。
加藤ミリヤ自身、歌詞を書いていく内に気持ちにケリをつけられるようになったのかもしれません。
彼も、彼女に感謝の気持ちを伝えられるまでに落ち着きました。
I need to know me yeah yeah
If you don't need somebody ok
よかったらまた思い出して
ここに僕がいることを
goodbye goodbye goodbye...
出典: 勇者たち/作詞:Miliyah 作曲:Miliyah
最後のサビです。
英語でお別れを言う歌詞が、終わったんだという事実を突きつけます。
彼女との辛い別れを乗り越えて、幾分さっぱりした面持ちの「僕」が見えてきます。
これからも辛い時代を生きなくてはなりませんが、以前よりたくましく成長した姿を見せてくれるでしょう。
なんていったって、今を生きる勇者なんですから。
おわりに
いかがでしたか?
「勇者たち」の勇者とは「僕」に代表される、同じ時代に生まれて生きる現代の人間でした。
「勇者たち」という言葉で自身と聴く者を強く連帯させる加藤ミリヤ、見事ですね!
加藤ミリヤと言えばこれまでは女性向けの歌詞を作るイメージでした。
しかし「勇者たち」は男性が聴いて共感できる名曲と思います☆
加藤ミリヤの名曲は他にもたくさんあります。
歌詞とともに聴くと、より一層その世界観に共感できるはず!
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