「私に彼氏ができない理由」とは?
あいみょんの体験なのか創作か
今、一番世の中から注目を浴びているアーティスト・あいみょん。
彼女が2015年に発表したミニ・アルバム「憎まれっ子世に憚る」収録の「私に彼氏ができない理由」。
恋人を作りたいのですがその性格ゆえにうまくいかない女性の心情を描いて共感を呼んでいます。
今でこそ週刊誌などで熱愛報道も見られるあいみょんです。
しかし2015年の頃は自分に忙しくて彼氏がいないという理由をインタビューで語っています。
「私に彼氏ができない理由」が果たしてあいみょん自身の姿なのか完全な創作なのかは謎です。
それでもこの歌詞がたくさんの支持を得ていることに注目しました。
カラオケで歌われることも多いこの曲。
恋人がいない女性にとって自分を投影しやすい歌詞なのでしょう。
この曲の歌詞を紐解いて解説いたします。
クリスマスが近づくと焦りだす
フォーキーなサウンドが心地よい
もうクリスマス そんなの困ります
私だって今年は愛する人と
あの光をあの場所でみたいわ
出典: 私に彼氏ができない理由/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
バンド演奏なのですがフォーキーな雰囲気が漂う辺りがあいみょんらしいです。
ミドル・テンポで歌えるのでカラオケで歌うにはぴったりでしょう。
クリスマス・シーズンを迎える頃になると独り身が辛くなるのはよくあることです。
いつもの仕事の帰り道で見かけた美しい夜景の光。
それをふたりで見ることができたならばどれほど幸せかなど考え始めます。
考えたところで運命の出会いなどは突然訪れるものではなく毎年クリスマスを独りで祝うのでしょう。
彼女に恋人ができない理由をさらに見てきます。
クリスマスの悲喜劇
街にカップルが溢れる
街に出れば 溢れてるカップル
いきつけの喫茶店は予約でいっぱい
幸せそうな顔に口が曲がる
出典: 私に彼氏ができない理由/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
クリスマスを前にして盛り上がる恋人たちで街中が溢れている情景です。
喫茶店を予約するのは「カフェ文化」が浸透してきた証になります。
バブル時代は赤坂のホテルを予約するのがステータスでした。
予約は1年前から埋まってゆきます。
いざクリスマスを迎えようとする前に別れが訪れてホテルでひとり泊まることもありました。
他人の幸せが癪に障るというのもありがちなことです。
自分がおひとりさまであることに気後れしてしまう。
生きている限り嫉妬の炎は中々鎮火しません。
イベントが迫るときに焦って相手を探しても碌なことにならないので平常心を忘れないでください。
おひとりさまの悲劇
赤裸々な歌詞に共感
うらやましいな 楽しいんだろうな
でも逃げ出したいな この空間は少し照れくさい
出典: 私に彼氏ができない理由/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
恋人たちで溢れる空間におひとりさまで居続けるのは結構強いハートを必要とします。
「あのひとひとりで来ているよ。見てみて」
そんな恋人たちの会話が聴こえてくるような幻聴がするなどでどんどん落ち込みます。
ただしおひとりさまでいられる強さを自分で評価してあげたいもの。
あいみょんの歌詞はいつも赤裸々です。
思いの丈を存分にぶつけてくれる点がリスナーの共感を呼びます。
あいみょんは時代のポップ・アイコンにまで登りつめたのに手を伸ばせば届きそうな歌を歌ってくれるのです。
身近に感じるポップ・アイコン。
あいみょんの存在感は独特かつ固有なものです。