恋する図形 (cubic futurismo)【上坂すみれ】歌詞解説！哲学的な歌詞に酔いしれよう…！

人気声優にしてサブカル界のミューズ上坂すみれさん。

今回は彼女が2016年8月にリリースした「恋する図形(cubic futurism)」の世界に迫ってみようと思います。

同年1月に発表したアルバム「20世紀の逆襲」で自身のルーツと共にエモーショナルな側面を打ち出した上坂さん。

80年代歌謡、ヘビーメタル、ユーロビート、軍歌、ロシア民謡を一晩かけてコトコト煮込んだような作風。

「20世紀の逆襲」は中野ブロードウェイを経由し日本各地の同志諸君（ファンの呼称）の元に届けられました。

この他に類を見ない作風は日本中のサブカルファンの脳内に多くの♡と？を発生させることに成功。

次なる展開に畏敬の念を抱く中発表されたのがシングル「恋する図形(cubic futurism)」です。

気になる内容は「現代美術」をテーマにしたストレートなテクノポップ！

哲学的ともいえるその内容は上坂すみれさんからのJ-POPシーンへの挑戦状なのでしょうか？

「恋する図形 (cubic futurismo)」の楽曲を手掛けるのはTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND。

テクノの聖地デトロイト・ベルリン・パリでも賛辞を受ける世界的アーティスト集団です。

国内での活動はアニソン関連が多いことから秋葉原界隈でも高い評価を得ています。

アニメ「トリニティセブン」の劇伴とED曲のプロデュースワークが特にお気に入りだったという上坂さん。

念願叶い今回の「恋する図形 (cubic futurismo)」でコラボが実現したのです。

80'テクノポップの王道ともいえるパーカッシブなサウンド。

キュートだけれど上坂さんの楽曲としては意外なほど感情の抑制された歌唱法。

「20世紀の逆襲」から半年というスパンでこの変化には同志諸君ならずとも驚きを隠せませんでした。

どのような環境が「恋する図形 (cubic futurismo)」という作品の背景にあるのでしょう？

今回は無謀にもその世界観の謎に迫ってみようと思います。

「恋する図形（cubic futurismo）」はアニメ「この美術部には問題がある！」のED曲。

TBS系列で2016年7月から9月まで放映されていました。

タイトルの通り文科系部活動の代表格の美術部をモチーフにしたラブコメ作品です。

上坂すみれさんは美術部のトラブルメーカーのコレットさん（中央の金髪の女の子）の声優として出演。

歌詞の中に美術に関する用語が使われるのはこの作品の世界観も表現しているからです。

アニメの作風は上のダイジェスト動画をご覧いただくと大体掴めると思います。

まあ、確かに問題がありそうな美術部です...。

部長さんは部室のソファで寝てばかり...。

イケメンで性格は温厚、絵画の天才的センスを持ちながら2次元キャラにしか興味の持てない内巻すばるくん。

そんな内巻くんに密かな恋心を抱く主人公のみずきちゃんなど個性豊かなキャラ設定が人気の作品です。

「恋する図形（cubic futurismo）」はこのシュールな作風に設定を合わせ制作されています。

「恋する図形(cubic futurism)」の歌詞を紐解く上でまずはタイトルの意味を考察してみましょう。

「cubic futurism」は直訳すると「立体未来主義」。

「恋する図形」という日本語訳にはなりません。

当初候補に上がってきたタイトル案は「cubic futurism」のみだったそうです。

「同志諸君にもっと分かりやすく伝えたい」という思いで日本語タイトルを提案した上坂さん。

戸川純さんの大ヒットアルバム「好き好き大好き」に「図形の恋」という曲が収録されています。

生粋の戸川純さんヲタぶりを発揮し「図形の恋」へオマージュを込めてこのタイトルになったのです。