“ふいに”彼が優しかった。これって…?
フレンドリーに“ともちん”と呼びかけたくなる愛らしさ
AKB卒業後の、ソロになって初の1stシングル「Dear J」。
「ついにあの“ともちん”が世界進出!」と話題になったのは記憶に新しいですね。
そしてそれに続く2作目のシングル、「ふいに」。
「Dear J」の洗練された大人の雰囲気に比べると、「ふいに」はとても愛らしい、身近で可憐な恋心を綴った歌詞となっています。
すっかり大人の女性に変貌を遂げた彼女。
ファッションも大人びていて、“お洒落番長”としても名高いです。
それでもやっぱり、はにかむような笑顔を見ているとあどけない。
思わず“板野友美さん”というよりも、フレンドリーに”ともちん”と呼びかけたくなります。
というわけで、この記事の中では彼女のことを、親しみを込めて“ともちん”の愛称で呼ばせてもらうことにしますね。
“ともちん”の内面の良さが引き立つ歌詞にご注目!
照れ屋ではにかみ屋さんのともちんの良さを引き出せているこの「ふいに」の歌詞。
この楽曲の作詞担当は秋元康さん。
秋元さんはともちんのそんな一面に思いをはせながら、この歌詞を綴ったのではないでしょうか。
この「ふいに」発売当時のともちんは、ファッションもヘアスタイルもぱっと見派手で、ギャル要素も強め。
ところがその内面は至って素直で純粋。
そんなギャップもともちんの大きな魅力のひとつです。
さて、今回は「ふいに」に込められた女性の“恋に揺らめく想い”を徹底解釈してみたいと思います。
心の小さな動きを1つ1つ丁寧に、つぶさに綴ったこの一曲。
まるで日記に恋心をしたためるような語り口に、アナタも恋のはじまりのトキメキを思い出してキュンと来てしまうはず。
恋のはじまりはいつだって“ふいに”
“ふいに”気づく、さりげない心遣い。
“ふいに”気づく、自分の心の動き。
身近に存在する異性の一人に、「もしかして私…?」と“ふいに”動揺の訪れる瞬間。
「大勢のなかの一人の筈なんだけど、ほかの人とちょっと違うかも?」。
そう気づいてしまった瞬間から、突然意識し始める。ドキドキし始める。
“いつもどおりの光景が、特別な光景に変わる瞬間”ってありますね。
そう、それは自分の心が生み出している変化です。
そんな小さな心の移ろいを、この「ふいに」の歌詞から読み解いていきます。
ジェントルなさりげない優しさ…今のは?
ふいに あなたが私の左手繋いで(繋いで)
通りを渡ってくれた時
なぜだろう?何かドキドキしたよ
出典: ふいに/作詞:秋元康 作曲:渡辺泰司
男性に「守られている」と感じた瞬間、女性は自分の中に“弱さ”を見出します。
そして相手の男性も同様に、女性を「守っている」という“強さ”を自分の中に感じている。
互いに男と女を意識しやすい状況です。
道路にて向かい側へ渡ろうとする2人。
もしかしたら女性はピンヒール&スカートという、ちょっと動きづらい出で立ちかもしれません。
(※私はこのシーン、完全に<女性=ともちん>として思い描いています)
男性は“ふいに”右手を女性に差し出し、エスコート。
このとき、男性は無意識なのか、それとも…?
そう意識した瞬間、女性にとって右隣の男性がとつぜん特別な存在に変わります。
この“ふいに”訪れる状況に、女性(=ともちん?)はドキドキしてしまいます…。
相手が“スペシャルな存在”に昇格する瞬間…!
はっとするようなぬくもり 指先感じて(感じて)
思わず ぎゅっと握り返して
他の人とは違うそのときめき
あなたが好きだと今になって気づく
出典: ふいに/作詞:秋元康 作曲:渡辺泰司
日常の中に、“ふいに”非日常が入り混じる瞬間です。
こういう心の変化に気づく一瞬って、人生にそう何度もないかもしれません。
だからこそ脳裏に深く刻まれて、一生忘れられない宝物になるのかも…。
「どうしてこの人なんだろう」と思いつつ、“ふいに”恋心に気づいてしまう女性。
ぎゅっと手を握り返したのは、意識的にか、はたまた無意識になのか?
すでに信頼関係のできあがっている間柄ならではの光景ですね。
気心知れあった異性の友人から、気になる存在へと昇格する彼。
そんな気持ちの移ろいに、女性は心のざわつきを止められません…。