スピッツの「渚」とは?
スピッツの「渚」は1996年に発売された、通算14枚目のシングル曲です。
そんな「渚」が2015年11月にSUBARUのフォレスターという車のCMソングになりました。
発売から10年近く経ってもCMソングとして全く古さを感じさせない「渚」はどうやって生まれたのでしょうか。
反復の中にスピッツのエッセンスを詰め込んでできた名曲
この曲はボーカルの草野さんがシーケンスで遊んでいたらできた曲と言われています。
シーケンスとはざっくりいうと繰り返しのフレーズで曲を構成していくことです。
シンプルな構造の中で細部まで作り込んであるからこそ、時間が経っても古く感じない音楽になっているのですね。
この曲を作った草野さん本人も自画自賛するほどの仕上がりだったというこの曲は、CM曲として使われたこともあり、今もなお注目され続けています。
では、現在はどのようなワードと一緒に検索されているのでしょうか。
スピッツ「渚」の検索ランキング
Google Trendsによると、「スピッツ 渚」というワードとともに最も検索されているのは「歌詞」でした。
CMでは曲の一部しか流れないことから、続きの歌詞が気になって検索する人も多いのでしょう。
また、You Tubeで検索してみると、先ほど紹介したフォレスターのCMに次いで、ポッキーのCMが出てきました。
「渚」はもっと前にCMソングとして使われていた!
世代的に知らなかった人も多いと思いますが、「渚」はフォレスターのCMよりも前に1996年に「ポッキー坂恋物語」というテーマで作られたCMの曲として使われていたのです。
当時CMでも人気が出た「渚」はオリコンチャートで1位を記録。
常盤貴子さんと椎名桔平さんが出たCMは当時流行の最先端を行くCMだったのでしょう。
淡い雰囲気で紡がれるラブストーリーは「渚」のイメージともぴったりですね。
スピッツ「渚」の歌詞情報
渚という言葉には波打ち際という意味があり、海と砂浜の境目の曖昧な部分、交じり合う部分というイメージでこの曲では使われているように感じます。
早速歌詞の意味を見ていきましょう。
冗談に支えられた思い込みの恋
ささやく冗談でいつも つながりを信じていた
砂漠が遠く見えそうな時も
ぼやけた六等星だけど 思い込みの恋に落ちた
初めてプライドの柵を越えて
出典: 渚/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
スピッツの草野さんが男性ボーカルなので、この曲の一人称になると思われる人物を仮に主人公、思いを寄せる相手を彼女と呼ぶことにします。
2番の歌詞からもわかることですが、冗談を言い合う友達のような関係の彼女に報われない恋をしている主人公の心情が歌われていることがわかります。
星の光の等級は一等星が一番明るい星なので、六等星というと、地球上からはあっても見えないような星のことですよね。
つまり、この曲の主人公は自分なんかいてもいなくても、誰からも気にされていないと思っていたのです。
そうして少し卑屈な部分もあり、誰のことも好きにならなかったプライドの高い人物が、初めてプライドも捨てて走り出したくなるような恋に落ちたということですね。
しかし、やっと踏み出せた恋愛は報われない恋...!
そんな、甘くてほろ苦い初恋の心情を歌っているのです。
「行き着いたその場所が最期だとしても」切ない恋心
柔らかい日々が波の音に染まる
幻よ 醒めないで
渚は二人の夢を混ぜ合わせる
揺れながら輝いて
出典: 渚/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗