ほら ここから始めよう
Just start in my life
出典: Start in my life/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果
続く歌詞でも未来に向けて踏み出そうとする彼女の姿が描かれています。
2行目の英詞に使われているのは、タイトルにもなっている「Start in my life」というフレーズです。
英語において「start in life」というのは熟語となっている表現で日本語では「巣立つ」という意味があります。
この楽曲が旅立ちの曲であるということが、この英詞によって端的に表されているのです。
ここから自分の人生が始まっていくのだという、主人公の気持ちも同時にこの英詞によって表されているのでしょう。
今からまさに巣立っていこうとする主人公の様子がスタイリッシュに表現されています。
思い出と将来への期待
かけがえのない思い出たち
Memories in my heart このかばん放り投げて
桜色した風がそっと駆け抜けてく
消せない セピア色の教室には
机に彫った文字残して
出典: Start in my life/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果
1行目の英詞部分は、日本語にすると「私の心の中の記憶たち」という意味になります。
この歌詞パートは恐らく彼女の心の中にある思い出を言葉にしたものなのでしょう。
「教室」や「机」といった言葉が出てきていることから、これが彼女の学校生活のことを指していることが分かります。
主人公はもしかしたら今、学校を卒業して新たな環境へと旅立とうとしているのではないでしょうか。
旅立ちを目前にして春の風に当たりながら、学校での思い出を振り返っているのでしょう。
その心に過去の思い出への懐かしさと、未来への期待と不安といった感情が入り交じっているのを感じる歌詞です。
もしかしたら夢に向かおうとする彼女をここまで強くしているのは、学校生活のかけがえのない時間なのでしょう。
学校生活で培った思い出は、彼女にとってこれからの未来を進んでいく上での原動力の1つになっていると考えられます。
彼女にとっての学校での思い出が導く先には、自分が叶えたい夢の存在があるのでしょう。
旅立ちの日
We can start in my life 一緒に
旅立つよ夢と
出典: Start in my life/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果
このパートでも、今まさに彼女が未来に向かって旅立とうとしている様子を描いているようです。
これからの人生を自分の夢と共に歩んでいこうという意志表示がなされています。
彼女の心には明確な夢が存在しているのでしょう。
この楽曲冒頭の歌詞で上手くいかない将来を想像していた彼女の姿はもうここにはありません。
夢を叶えられるということへの期待が彼女の心の中で膨らんでいることが伝わってきます。
音楽と「ステージ」
心に響きわたるメロディー
ねぇ 忘れないよね 繰り返したメロディー
不安な時は思い出して
ほら 一人じゃないんだよ
Just start in my life
出典: Start in my life/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果
このパートの歌詞では、メロディーという言葉からある曲について彼女が言及しているのだということが分かります。
その楽曲というのは、彼女にとっての思い入れのある曲を意味していると考えることができるでしょう。
辛い時にはいつもその曲を聴いて、何度も救われてきた。
今彼女の頭にはその曲のメロディーが流れているのでしょう。
未来への不安を抑え込むようにその曲を思い出すことで自分自身を鼓舞しているのでしょうか。
彼女の心にお守りのように存在しているそのメロディー。
1人では挫けていたかもしれない過去も、その曲が救ってきてくれたことを思い出しているのでしょう。
この歌詞パートでは、音楽というものの力を実感してきた彼女の姿が描かれているのです。
未来という名の「ステージ」
So once again
夢と希望抱いて今
高なる胸おさえて
このステージを登る
出典: Start in my life/作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果
1行目の英詞は、日本語にすると「もう1度」という意味でしょう。
彼女は今、もう1度「ステージ」に登るといっています。
歌詞中の「ステージ」というのは一体何を表しているのでしょうか。
これは主人公にとってのこれから待ち受けている新たな未来を指していると考えられるでしょう。
学校を卒業し、彼女は新たな場所へと旅立ちます。
そのこと自体が、彼女にとっては新たな「ステージ」へと登ることを意味しているのです。
それは彼女にとって夢への第一歩でもあるのでしょう。
これからの未来への期待を胸に、今まさに未来という名の「ステージ」上に踏み出そうとしている状態なのでしょう。
また「ステージ」という言葉にはこの歌を歌っている倉木麻衣自身の姿も重なります。
よって、この歌詞は倉木麻衣自身の言葉であると解釈することもできます。
この歌詞パートは言葉そのままにライブの「ステージ」に登る自分自身の姿を描いている面もあるのでしょう。
歌を歌うステージに立つ倉木麻衣自身と未来に向かって進む主人公の姿がシンクロしています。
この「ステージ」という言葉には、そうした2通りの意味が込められているのではないでしょうか。
「Start in my life」は主人公と倉木麻衣自身の気持ちが重なり合い、シンクロした楽曲だと考えられます。