前を向く決意の見えた後、再びサビ部分が繰り返されます。
この繰り返しには、一体どんな意味があるのでしょうか。
「繰り返し」の中でも着実に前に進んでいる
前半部と同じ歌詞の繰り返しですが、その印象が明らかに最初と違っているのが分かるでしょうか。
同じ文言で綴られる歌詞であっても、そこに籠っている思いには重みが増しているのを感じます。
それは「東京卍リベンジャーズ」の主人公にもいえることでしょう。
彼は過去を「繰り返して」はいますが、その時々で最善を尽くそうと奔走します。
その頑張りが実を結び、未来は徐々に良い方向に向かい始めるのです。
つまり、過去と現代を行き来するという行為自体は繰り返しても、心構えが変われば結果も変わります。
物語においてもそうですし、この【Cry Baby】1つとっても同じことがいえます。
弱い自分との決別をも誓う
囚われの日々に
問いかけるように
光った瞳の中で
誓ったリベンジ
出典: Cry Baby/作詞:藤原聡 作曲:藤原聡
2回目のサビ部分の最後には、別のフレーズが付け加えられています。
1度目のサビでは引用4行目の歌詞で終わっていたのが、よりいろいろな要素が詰め込まれています。
引用の1行目でいう「日々」とはおそらく、ダメ人間として生きてきた期間を指すのでしょう。
流されるまま楽な方向に逃げていたけど、どこかでそんな自分に嫌気も差していたはずです。
抜け出したいけど抜け出せないそんな毎日はまさに、囚われていると感じても不思議はありません。
最後の「リベンジ」とは、そういう人生に対するリベンジなのかもしれません。
【Cry Baby】そのものが男の成長を映し出すストーリー
Official髭男dismの【Cry Baby】をお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
TVアニメ「東京リベンジャーズ」の主題歌に相応しい、クールな1曲でした。
この楽曲は何も、TVアニメやその原作の世界だけを描いたものではないと思います。
この曲そのものの中に、1人の男の成長する過程が詰め込まれているように思えました。
曲名でもある「Cry Baby」というワードには、「弱虫」や「意気地なし」という意味があります。
最初はそんな様子だった男が、自らに試練を課して大きく成長していくのです。
その過程をまざまざと見せつけてくるのが、Official髭男dismによるこの1曲だったのではないでしょうか。
MVからして激しい楽曲でしたが、彼らの曲には、心に寄り添うタイプのものも多いです。
【コーヒーとシロップ】は、社会に出て思い悩む若者にぴったりの楽曲です。
藤原氏自身の実体験を元に作られた曲といいますから、より共感できるのではないでしょうか。
「そもそもOfficial髭男dismとは誰?」という段階の人は、彼らを知ることから始めましょう。
個性的な4人のメンバーを知れば、Official髭男dismというグループがもっと好きになれるはずです。
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