いきものがかり「SING!」を徹底解説
フジテレビ系「めざましテレビ」2019年度テーマソング(2019年4月1日 - )。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/SING!_(曲)
歌声はどこへ届く?
歌いはじめよう
ぼくらの声は
誰かを愛するためにあるんだ
なんどだって伝えるから
あなたの手よ 優しいままでいて
出典: SING!/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
同楽曲は1番から3番まで「Aメロ→Bメロ→サビ」という構成です。
ただ、その1番に入る前にサビの部分がつけ加えられています。
タイトルどおり、歌うことの大切さを伝えるためにこうした始まり方になっているのでしょう。
活動休止を意味する「放牧」中のソロ活動を経て、再び「集牧」。
こうして活動を再開した「いきものがかり」がまた歌い始めるという宣言のようにも聴こえてきます。
しかも、歌は愛そのもの。
これは大事なメッセージなわけです。
そのため、これまでにも歌ってきたテーマではあるけれども繰り返しお届けするという話でしょう。
この冒頭のサビの部分で気になるのは「手」という言葉です。
「あなた」と呼びかけられていることから、この楽曲を聴く方の手を意味するのでは?と推測されます。
ただその後に続く表現は抽象的なので、この部分に込められた意味はまだはっきりとはわかりません。
いずれにしても「手」はこの楽曲において大切なポイントとなります。
心に留めながら続きを見ましょう。
1番の歌詞を解説!
優しさとつながり
朝陽が街を照らしてる
行き交うひと みんなそれぞれに
自分という大事なストーリー
ただ懸命に今日を暮らしている
街頭ビジョンで
流れるつらいニュース
誰か責める声
でも信号待ちの親子は
笑っていたよ
ちゃんと手をつないで
出典: SING!/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
1番のAメロは、朝の情報番組テーマソングとしての役割が存分に盛り込まれた内容になっています。
誰しもそれぞれに個人的な人生の物語があり、どうにかこうにか日々の暮らしを積み重ねているものです。
しかし公的なニュースとして流れてくるものの中には、胸をしめつけられるような悲しい出来事もあります。
考え方は人によって異なるものなので、ときには批判的なコメントが目につくこともあるでしょう。
それでも笑顔で手をつなぐ親子が実際にいたという展開です。
ここでも「手」が重要なキーワードとして登場しています。
どうやらこの手は「優しさ」や「つながり」をイメージした言葉なのでは?
そんな気配がただよってきました。
絵空事?
優しさはきれいな絵空事じゃない
そうぼくらだって ためされてる
想いあうこと 投げ出さず
笑えてるかな
出典: SING!/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
「手」のイメージするものは「優しさ」と「つながり」では?
そう想像した矢先に「優しさ」がクローズアップされます。
しかも真剣な口調です。
「絵空事」とは作り話のこと。
現実にはあり得ないような美しい話として「優しさ」という言葉を持ち出しているわけではないようです。
たしかに表面的な優しさというのも残念ながら存在します。
当たり障りのないように、物事に波風が立たないように。
本心とは裏腹に、優しげな笑顔でやり過ごすこともあるかもしれません。
ただ、本楽曲では「本心から沸き起こる優しさ」が重要なようです。
その優しさに本当の思いやりがあるかどうか、心から笑っているかどうか。
これが判断基準になりそうです。