「カラス」の歌詞
嫌われもののカラス達の暮らし
やめてたまるか お前と俺は 群れたカラスさ
一生懸けた!一度の絆 心配するな
最低だけど最高 だってずっと
いつまでも ずっといつまでも
殴り合って けなし合いてぇダチがいるから
いつまでも ずっといつまでも
遠く離れても 側にいる 間違いねぇ
出典: カラス/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風
PVではゴミ収集車に乗ってゴミを回収していく二人の男性が映し出されます。
うつむき、重い足取りでゴミを車に積んでいく二人。
格差社会の中で忘れられた存在の弱者を、この歌は嫌われ者のカラスに例えています。
それでも仲間との絆を大切に懸命に生きる力強さが書かれています。
時に殴り合って、けなし合ってもそれはお互いを本気で大切に思っているからケンカになる。
他人に無関心な心の冷めた関係とは違う熱い友情がそこにはあるのでしょう。
「カラス」は強い絆で結ばれた男同士の友情がテーマになっています。
それでも、ずっと同じではいられない
よう!喧嘩をそろそろやめて
ケンタで飯おごるぜ 博打で稼いだ金で 風切って肩並べて
同じ舞台に立つ夢見てたのに突然聞いた夕暮れ
決意表明「先に行くぜ」(わりぃな)
そう言って独り飛び立ったフレンド(ちょっまてって)
「マジ辛え」ってすべて捨てて勝手すぎるお前だけ
カラスの群れ離れ遠くへそれに比べておれはゴミ山に咲く桜
見つけたって焦って嫉妬ばっか
必死だった強がってたんだ 分かってくれ
出典: カラス/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風
働いて稼ぎ、その中から少しだけ娯楽に使う「博打」や「ケンタ」の言葉が、カラスたちのリアルな生活を表しています。
きっとファーストフードを一緒に食べながら、夢を語りあうのでしょう。
ところが、ある日仲間は別の道を歩み始めます。
「なんだよ。お前だけずるいぞ。」と最初は思いますよね。
ずっと一緒だと思っていたのに、置いて行かれた寂しさも感じていると思います。
意外な場所での再会、しかし・・・
お前いなくなって一人ゴミまみれの毎日
共に感じた気持ち大事に マジ勝ちに
そうじゃねぇと会わす顔がねぇ なのにOne Day
終電降りたらいないはずのお前がなんで?
歩いてんだ「おいっ!」呼び止めた俺に
誰もいないホームで「もう関係ない」と
唾吐いてまた離れていくお前の背中に
「ふざけんな」と別れ告げ
(でも)俺は願ってた「また一緒に」って言葉
だが空からは悲しみの雨が
出典: カラス/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風
仲間に置いて行かれた寂しさを感じながらも「一人になっても頑張らないと。そうじゃなきゃ、いつかあいつに合わせる顔がない」そう思って必死に働いてきた。
そんなある日、思いがけない場所での再会。
思わず声をかけたけど、あいつの反応はつれない。
「もう関係ない」かつての仲間からこんな言葉を返されたら、悲しいですね。
心のどこかで「また一緒につるもうぜ」って言葉を期待していたからこそ、裏切られた気持ちでいっぱいです。
それでも知りたい、あいつが今どうしているのかを
でもあれからなんだか気になる本当の所
思いあたる場所必死に探しやっと
見つけたお前はやっぱ始めてた仕事
新しい仲間と一緒にやってたのを見て
驚きこの時もまた嫉妬し俺はじっとしてられるわけがねぇ
近づく一歩一歩気づいた仲間の一人に口開くそっと
「あいつの事教えてくれ何してんのか」
出典: カラス/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風
あいつは、新しい仕事を始めて、新しい場所で生きている、もうあいつは仲間でもなんでもない・・・。
そう自分に言い聞かせ忘れようとした。
でもやっぱり気になってしかたない。知りたいのはあいつが今何をしているのか?幸せに生きているのか?
あいつの新しい仲間を見つけ思い切って聞いてみます。
さて、どんな言葉が返ってくるのか?ぜひ、PVを見てください。
筆者は「このセリフ・・・深い・・・」と思いました。
例え離れていても心はお互いを想い合っている、
「あいつは凄いヤツだ。だから俺も負けていられない」
「あいつに負けないくらい頑張って結果を出すまでは、あいつに合わせる顔がない」
再会した時のつれない返事は、こんな気持ちがからでた言葉だったのではないでしょうか?
一緒にバカな話をして笑ってつるむ、そういった関係も仲間ですが、離れていてもお互いの健闘を祈り、自分も負けていられないぞ!と思わせてくれる、そんな存在もまた仲間なのだと筆者は思います。
カラスよ飛びまわれ!(泣ける・・・)
名も無きカラスよ飛びまわれ 汚れた分だけ輝けるなら
よどんだ町に繰り出せ(さぁ)振り向かずに踏み出せ
ただ大人は自分(てめえ)を守るだけなら俺らは俺らで行くだけ
見下すんなら見下せぇ!そうさ俺らが・・・WORST!
出典: カラス/作詞:湘南乃風 作曲:湘南乃風
格差社会の中で弱者は簡単に切り捨てられ、その存在さえも社会から忘れ去られているように感じませんか?
強者の切り捨てた場所で、強者の富からおこぼれをもらうような生き方を、ゴミをあさるカラスに例えたこの歌詞。
しかし、湘南乃風はそんなカラスに向けて「飛びまわれ!」と呼びかけるように歌います。
嫌われても、恰好悪くても気にするな。
ゴミを漁り、汚れた分だけいつの日にか輝ける。
カラスよ!自分の力を信じて精一杯飛びまわれ!
湘南乃風の「カラス」はそんなメッセージのこもった歌のように思えます。