再び歌詞に戻りましょう
「哀しみ本線日本海」2番
細い汽笛が こころに刺さる
星屑ばかりの 北の空
涙さえ 凍る こんな夜
吠える 風に ふるえてる
出典: 哀しみ本線日本海/作詞:荒木とよひさ 作曲:浜圭介
海岸ぎりぎりを走る列車からは冬の空しか見えません。
ましてや夜に見えるのは星だけ。
日本海の海の色は群青。
寒々とした深い青です。
トンネルを何度もくぐるたびに自分の顔が映ります。
涙を流している自分の顔が…。
胸の痛みを あなた
あなた聞いてくれますか
寒い こころ 寒い
哀しみ本線 日本海
出典: 哀しみ本線日本海/作詞:荒木とよひさ 作曲:浜圭介
自分の胸の中で別れた彼に語りかけます。
とにかく悲しくてどうしようもない。
日本海を走る列車の中は決して寒くはないけれど、寒々とした景色が心を凍てつかせます。
「哀しみ本線日本海」3番
入り江沿(づた)いに 灯りがゆれる
名前も知らない 北の町
凍りつく指に 息をかけ
旅の重さ 筆(ペン)をとる
出典: 哀しみ本線日本海/作詞:荒木とよひさ 作曲:浜圭介
3番では駅を降りて宿へ向かうシーンが描かれています。
実際にはどこにもそんなことは書かれていません。
ですが、3行目からの歌詞で分かります。
旅の重さを煩わしさと解釈すれば、寒い旅館の入り口で宿帳に名前を書いていると想像がつきますね。
綴る便りを あなた
あなた読んでくれますか
寒い こころ 寒い
哀しみ本線 日本海
出典: 哀しみ本線日本海/作詞:荒木とよひさ 作曲:浜圭介
受付を終えて、部屋で1人別れた彼に手紙を書き始めます。
いくら小さな町とはいえ旅館の部屋は寒くはないはずです。
でも、一人でいると寂しさが募ります。
心だけが寒い夜を迎えるのです。
歌詞のまとめ
大体の状況を理解していただけたでしょうか。
歌いだしは列車の窓から海岸を眺めるところから始まります。
2番で列車は夜の中を走り、3番で宿に着いて寂しさを一人噛みしめる。
次は歌唱方法についてのチェックですので大まかな状況を覚えておいてくださいね!