抑えきれない気持ちは ドコへ行く事もなく
戻る事なんて出来ない時計のように ホラッ
今アナタへ
アナタだけに向かって 私は恋をしている

出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B07204

ただ、許されざる恋であったとしても、一度抱いた恋心を抑えることはなかなか難しいもの。

この曲の主人公もそれは同様で、火のついた恋心は止めることができないと歌います。

これが本当に不倫だった場合その恋心を相手に向けるのは本来許されざる行為でしょう。

つまり溢れ出した感情は行き場を失って漂うことになる。不倫が苦しい理由がこれかもしれません。

しかし歌詞後半に目を向けてみると、その溢れ出した気持ちは真っすぐ「アナタ」へ向かっているとわかります。

抑えきれず溢れ出す、それほどまでに深い愛があるということでしょうか。

はたまた、不倫以外に何かしらの事情を抱えた関係性があるということでしょうか。

相変わらず真意はわかりませんが、とにもかくにも溢れ出した愛は相手に向かって進むしかありません。

迷うことなく真っすぐに注がれ続けているのだとわかりますね。

待てる恋…?

あなたと私の恋は
難しい事がたくさんあるから
いくらお互いが想っていたって
決して繋がることはない
だけど私はその日まで待つよ
あなたが大人になるまで

出典: https://twitter.com/S2yuuchinS2/status/918452455825752064

曲の中盤、歌詞の中には“あなたと私の恋は、難しいことがたくさんある”と出てきます。

これを読むと、やはりこれは不倫の恋を歌っているのか?と思えますね。

しかし、その続きに、この恋を難しくしている問題のヒントがでてくるのです。

それは“あなたが大人になるまで”という部分。

そう、2人の恋を難しくしているのは、既婚とか独身とかそういう問題ではなくて、どうやら「年齢」ではないか?と思えます。

ドラマや小説の設定でもよく見かける、「教師と生徒の禁断の恋」。

まさに「愛し合っているのに結ばれることはない」関係性なのではないかと想像できますね。

となると、これは不倫の歌ではないかもしれません。

「教師と生徒の~」ではなくとも、簡単には結ばれないもどかしい恋愛の歌に聴こえてきます。

切ない気持ちをリフレインで表現

世界中でこんなにたくさんの人がいるのに
アナタと出会って恋に落ちて同じ気持ちになれたのに
会えない 会いたい
今アナタに会いたい ただアナタに会いたい

出典: https://twitter.com/S2yuuchinS2/status/918452455825752064

さて、曲の中で、2人の恋の試練は「年齢」のことではないか?と思えたわけですが…。

問題が明らかになったからと言って、この恋が成就するとは言えません

もしも、不倫ということが恋にとっての問題なのであれば、色々と人間関係を整理することで2人の恋が成就することも有り得ます。

しかし、この2人の問題は「年齢」なので、年齢の差を縮めることは不可能です。

それにもしかしたらこの2人の恋は、不倫の恋より困難が多いかもしれません。

そのことが痛いほどわかっているから、曲の主人公はリフレインで「会いたい」と表現しているのではないでしょうか。

2人が会いたいのに会えないのは物理的な距離が理由ではありません。

不倫が理由であっても、はたまた年齢の差が理由であっても、2人の間には大きな壁があります。

表現するのは難しいですが、「社会的な障壁」といえば1番しっくりくるでしょうか。

不倫だとしても、年齢が理由で成就しない恋だとしても、それを邪魔しているのは常識世間体といった社会の目です。

物理的な距離だけであれば努力次第で埋めることができるかもしれません。

しかし社会的な障壁に阻まれているとなれば、本人たちの努力だけで超えることは不可能なのです。

「会いたい」という言葉の裏に隠された、「でも絶対に会えない」という現実が切なさを際立たせていますね。

結局『Song for…』は不倫のことを歌っているの?

ここまで『Song for…』の歌詞を分析してきましたが、結局、この曲は不倫のことを歌っているのでしょうか?

結論から言うと、それはNOです

なぜはっきり、この楽曲が不倫について歌ったものではないと言えるか。

それは、この楽曲については作詞作曲をしたボーカルの仲宗根 泉自身が解説をしているからです。

実はこの曲はボーカル仲宗根の体験を元にしている

実はこの楽曲仲宗根さんが現在の夫(ヒロタカさん)と結婚する前の、恋人時代のことを歌っているのです。

仲宗根さんとヒロタカさんは、年の差が5歳あります(仲宗根さんの方が年上)。

2人が出会ったのは、彼女が20歳でヒロタカさんが15歳の頃なんだとか。

出会いは、仲宗根さんの友人(教育実習生)から頼まれた、多くの生徒との食事会。

そこに仲宗根さんが参加したことだったそうです。

仲宗根さんはプロのミュージシャンですし、友人としては色々な話を生徒にして欲しかったのかもしれませんね。

お互いに出会って間もなく意気投合した2人。

ですがヒロタカさんの年齢のこともあり、仲宗根さんは彼に別れを告げたということです。

「あなたが20歳になっても、お互いに気持ちがあれば、付き合いましょう」という言葉を残して。

恋の終わりはハッピーエンド?!

そして時は経ち、20歳を迎えた彼から、仲宗根さんに突然の電話がかかります。

そこで、2人は再会し、彼は仲宗根を想い続けていると告白。

すぐに交際にはならなかったそうですが、再会から2年後、2人は交際開始

そして…2011年に周囲に祝福されながら、仲宗根さんとヒロタカさんは結婚したのです!

仲宗根さんとヒロタカさんの間にはお子様もいて、とっても幸せな家庭生活を過ごしています!

2人の恋は、多くの困難を含んだ始まりでしたが、最後は素晴らしいハッピーな恋となりましたね!

歌詞を見返してみると…