ついに男らしく強気になる
彼女への想いを振り切れるかもしれない
僕ならいつも冗談めかしてたりするけれど
ずっと ずっと 考えているんだ
その場しのぎで振り回す両手もやがて上昇気流を生むんだ
別の未来へと向くベクトル 寂しくたって
一歩 一歩 踏み出してかなくちゃ
胸の奥で繰り返す秒読み
今 前人未到の未来へ 1・2・3!
出典: one two three/作詞:KAZUYOSHI SAKURAI 作曲:KAZUYOSHI SAKURAI
ついに彼の強気な言葉がポンポン出ます。
彼女への想いを必死になって振り切ろうとしているんでしょうね。
「考えている」「上昇気流」「未来へ」「前人未到」。
なよなよした男から強気の男に変わっていく様が読み取れます。
その後の「1・2・3」は題名にもなっています。
ここではよく意味は分かりませんが、最後になって分かります。
2番の出だしは?
出だしはそれでも未練たらしい
2番になっても概ね強気な姿勢は続いているのではないでしょうか。
ただし、それでも出だしは未練たらしい心をちょくちょく見せます。
要人を乗っけた黒光りの車
間近で鳴らすクラクションに老人はたじろぐ
出典: one two three/作詞:KAZUYOSHI SAKURAI 作曲:KAZUYOSHI SAKURAI
これらの文章はちょっと一息休憩なのでしょうか。
1番で繰り広げられた心の葛藤とは無縁のような気がします。
ちょっと街で見かけた光景をお口直しに挟み込んだんでしょうか。
確かにそのようにも考えられます。
でも桜井ワールド、そんな単純なわけはないと思うのです。
これは彼一流の比喩(暗喩)のような気がします。
つまり要人を乗せている車は黒光り。
その黒い車の脅しとも取れないクラクションで老人はあたふたするのです。
車が「黒」というところも意味あり気だし、「間近」というのも意味深。
たじろぐ老人は彼のこと、黒い間近なクラクションは別れ際の彼女の罵声。
そのように捉えることも可能だと思います。
何にしても、そう解釈した方が面白いと思いませんか?
やはり彼の中では彼女に嫌味を言われたことがトラウマになっているのでしょう。
2番の最初はちょっと弱気になっていますね。
いろんな人いるなぁ 僕は君のことを思い出してた 横断歩道
出典: one two three/作詞:KAZUYOSHI SAKURAI 作曲:KAZUYOSHI SAKURAI
やっぱりここでも未練を見せます。
未練などなかったら「色々な人がいるな」だけでいいじゃないですか。
ボーッと他人事のように眺めていればよいのです。
黒光りする要人の車を見て「君」を思い出してしまいます。
まあ心の傷は深いですね。
しかし次から立ち直っていきます。
でも成長した2番
ちょっと未練がましい強気
目の前のリングが有刺鉄線でも
そこに立つチャンスをそっと狙ってるんだよ
逆転勝ちをしてる光景を目に浮かべ ニヤリ
いつか君に見せよう 戦闘服のカウントスリー
出典: one two three/作詞:KAZUYOSHI SAKURAI 作曲:KAZUYOSHI SAKURAI
強気です。強気です。なんという変わりようでしょうか。
まず「有刺鉄線」が出てきます。
「そのリングに立って逆転勝ちを狙っている」と強がるんですねぇ。
有刺鉄線は非常に危険で痛いもの、下手をすれば大けがにつながるもの。
そのリングに敢えて立ちたいというのです。
さらにはそんな危険なリングで逆転勝ちをすると、高らかに宣言。
そしてそれが現実かのように「ニヤリ」と笑うんです。
「カウントスリー」は、つまり勝つということですね。
ここで敢えて「戦闘服」なのが気になりますが。
それにしても「カウントスリー」は題名と関係あるのでしょうか。
で、逆転勝ちするところを「君」に見せるとまたまた高らかに宣言。
バンザーイ、強気だ強気だ、もう彼は完全に立ち直ったぞ!!
それでも少々心配。
「戦闘服」や「いつか君に見せる」って完全に彼女を意識してますね。
いや、彼女しか意識していないといっても過言ではないでしょう。
彼女を見返してやるという宣言ですね。
彼女への想いは全然断ち切れていないじゃないですか!?
でもここまで思えるようになった彼に、カンパーイ。