雨の間に 立って 立って
ちょっとも濡れないように歩く

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

「Sunny Day」つまり「晴れた日」というタイトルのこの曲ですが、歌い出しは「雨」。
濡れるのを避け、雨宿りをしながら、少しずつ歩いていく様子から始まります。

あの日最後に 会って 会って
まるで気の利いたことなんて言えなかった

あぁ、サニーデー サニーデー

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

「別れ」は前触れなしに、突然訪れます。
最後になることが分かっていれば、どれほどその人のことを大切に思っているか伝えることができるでしょう。
ですが「最後」がやってくるのは唐突で、私達は後から「あれが最後だったなんて」と気付くしかありません。
きっと、この歌の主人公が誰かと別れなければならなかったのは晴れた日だったのでしょう。
晴れ空を思い出しながら、その時には知る由もなかった「最後」に思いを馳せているのだと思います。

今日は会えないの?
まだ洗濯物も乾いてないや
木漏れ日が眩しいのを
持て余してた

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

まだどこか、別れを受け入れられていない主人公。
「今日は会えないの?」なんて独り言ちながら、洗濯物を干しているようです。
どんなに悲しい別れを迎えたとしても、日々は何事もなかったかのように続いていきます。
洗濯物を干すという日常茶飯事の中、「木漏れ日が眩しいのを持て余してた」という言葉が寂しさを際立たせているようです。

夢の間に 酔って 酔って
夜更け過ぎにちょっと泣けた

いい子にしてれば 見ててくれるの?
なんて都合いいな 天気は今日も良かった

あぁ、サニーデー サニーデー

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

大切な人が亡くなったとき、「空から見ていてくれてるよ」なんて言うことがあります。
藤原自身、お祖父さんを亡くしたときに誰かからそう言われたのかもしれません。
本当に見てくれているんだろうか?「いい子」にしているための口実なんじゃないだろうか?
そんなことを思ったり、ちょっと泣いたりしながら、やはり空へと思いを寄せています。

今日も会えないの?
まだ洗い物も溜まったままで
もし笑って話せるなら
何聞こうかな

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

溜まった洗濯物は、癒えない悲しみの象徴でしょうか。
「いつなら会えるの?」と言わんばかりの「今日も会えないの?」という言葉や、「もし笑って話せるなら」という言葉からして、おそらく主人公は"二度と会えない"ことはもう分かっているのでしょう。
悲しみから目を背けるような、そんなフレーズにも取れます。

別れを受け入れ、前へと踏み出す

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オレンジ色 手を振る君に
ありがとう もう行かなきゃね
どうか またどこかで

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

青空がきれいな1日も、いつかは終わっていきます。
そんな日の終わりに訪れるのは、オレンジ色の夕日
最後の日に言えなかった「ありがとう」をそんな夕日に託し、別れを告げる主人公。
「どうか またどこかで」という言葉には、祈りにも近いような思いが込められているでしょうか。

サニーデー
今夜 歌おうか
まだ洗濯物も乾いてないや
中途半端 あたしらしくて
それで良いみたい

出典: Sunny Day/作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara

受け止めきれなかった別れをようやく受け入れ、前へ進むことを決めた主人公。
「今夜 歌おうか」と言いながら歌っているのが、きっとこの「Sunny Day」なのではないかと思います。
終始モチーフとして用いられてきた洗濯物は、今もまだ、半乾き状態のようです。
それが、別れをなかなか受け入れられなかった、前に進めなかった自分に似ているように感じたのかもしれません。
でもきっと、この曲の主人公はもう大丈夫です。しっかりと自分の足で、前へ進んでいくことができるのでしょう。

最後に

ゆったりとしたメロディにけだるげな声で歌われる別れの歌、「Sunny Day」をご紹介しました。
誰もが遅かれ早かれ、いつか必ず、大切な人との別れを経験します。
その時に何一つ後悔せずにいることは、きっと難しいでしょう。別れを受け入れるには、時間も必要なはずです。
でもこの歌のように、少しずつ受け入れて、前へと進むことができれば良いなと思います。
『green』には他にも、別れを歌った曲がいくつかあります。ぜひ、聴いてみてください。

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