和訳

今夜愛が配給される

全国にわたって

今夜愛が反射する

世界中に明日の朝まで

(解説)

を配給するとはどういう意味なのでしょうか。

rationという英単語は、「食べ物、物資を一定量を配給する」という意味だけ。

次行の「国家」という言葉と韻を踏みます。

さらに次の行reflectは自動詞で、「反射する」の意味です。

主語は第一行、第三行ともLoveです。

愛が世界中に反射するとは何のことでしょう。

全国に配給されて、反射し合う愛

うーん、わかるようでわからない!

しかしここで、この歌はテレビアニメのオープニングテーマだったことを思い出しました。

漫画「BLEACH」を思い出してみましょう。

死神たちが襲ってくるという漫画。

霊的なエネルギーで主人公たちは立ち向かいます。

この内容と歌詞は関連しているのです。

次の節冒頭に挙げた動画を参考にしてください。

ほら、歌詞のリズム動画がピッタリ一致しているでしょう!

サビのフレーズが、キャラの動きにシンクロしています。

そのあとのShooting starのフレーズも、アニメとピッタリです。

彼女は誰か

She 's a shooting star
Good-night
Good-night
She's a shooting star
Good-bye...
Tonight, Love is rationed
Tonight, across the nation
Tonight, Love reflects world wide

出典: TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT/作詩:ヒダカトオル 作曲:BEAT CRUSADERS

和訳

彼女は流れ星

さよなら さよなら

彼女は流れ星

さよなら

今夜愛が配給される

今夜全国にわたり

今夜愛が全世界に照り映える

(解説)

ここで歌詞の内容に戻りましょう。

Shooting star とは何のことでしょう?

唐突に登場する彼女。

ここではもう時間が流れ、深夜星が流れた後です。

英単語を直訳すると流れ星です。

そして繰り返す別れの言葉。

一瞬現れて去って行った女性。

ここはイメージですが、愛とは流れ星のようなものと捉えましょう。

女性とは愛の彗星のことで、彼女が地球を訪れ、飛び去っていった。

そういうことのようです。

ビークルは、後で引用する「MOON ON THE WATER」もそうですが、美しいイメージが好きです。

ここも意味というよりも、あるイメージです。

漫画の超常現象的内容から連想したイメージでしょう。

アニメオープニングシーンとうまく絡むようイメージが並んでいる。

愛の女神のような存在が、地球を訪れ、去っていった。

そのように解釈しておきましょう。

英語で書く意味

歌詞も覆面

BEAT CRUSADERS【TONIGHT, TONIGHT, TONIGHT】歌詞和訳&意味解釈の画像

それにしても、なぜ彼らは、英語で歌詞を書くのでしょう?

ひとつ言うと、英語は「歌詞の覆面だ」ということです。

照れ臭いからか、はっきり分からなくしている。

それにビークルのような音を大事にするバンドには、歌詞が邪魔になることがあります。

意味は軽い方がいいのです。

音の響きのいい言葉が並ぶとファッショナブルでイイ感じになります。

実際アニメのオープニングでも、いい感じにマッチしています。

それは邪道ではないと思います。

詞は詩であり言葉の音を大事にします。

音の美しさも忘れてはいけない要素なのです。

アメリカでのヒット

しかしもう1つ、英語を使う理由として付け加えたいことがあります。

BLEACH」以前に、もう1本、彼らはアニメシリーズの主題歌を手掛けたことは述べました。

ギター少年を描いたハロルド作石原作のアニメ「BECK」のテーマ「Hit IN THE USA」です。

この歌も全編英語ですが、その歌詞に、彼らの基本スタンスが明らかにされています。

I've never dreamed before
I'm gonna knock the door
Into the world of perfect free
(You ain't no lonely!)

You're gonna say I'm lying
I'm gonna get the chance
I thought the chance is far from me
(You ain't no lonely!)

I was made to hit in the USA

出典: HIT IN THE USA/作詩:ヒダカトオル 作曲:BEAT CRUSADERS

(和訳

これまで考えたこともなかった

おれは完全に自由な世界のドアを

ノックしてやるぜ

(もうひとりじゃねえ!)

ウソだというんだろう

だがおれはチャンスをつかむさ

それは遠いとおもっていた

(もうひとりじゃねえ!)

おれはアメリカでヒットを生むために生まれたんだ

(解説)

つまり彼らは、アメリカでヒットを飛ばしたかったのです。

その志は今では珍しくなさそうですが、立派です。

そのせいか、最初から海外ツアーに2回も出ています。

そんなことができるのが信じられないようなこと。

アメリカ西海岸とオーストラリア。

英語圏の観客に、訴えたかった。

これが彼らのスターティングポイントです。

叙情的な歌詞も

これまで紹介してきた、ノリやテンポのいい歌詞と違うタイプのものもあります。

英語歌詞は覆面だというのは、歌詞が悪いとか内容がないという意味ではないことの証拠に挙げておきます。

BECK」のエンディングテーマだった、「MOON ON THE WATER」の歌詞を見てください。

Full moon sways
Gently in the night of one fine day
On my way
Looking for a moment with my dear
Full moon waves
Slowly on the surface of the lake

出典: MOON ON THE WATER/作詩:ヒダカトオル 作曲:BEAT CRUSADERS

(和訳)

満月がかたむく

ある晴れた日の夜空にやさしく

おれは道の上

愛する人としばらくそれに見とれていた

満月が湖の波の上で

ゆっくりと揺れていた

(解説)

参考のため、他の曲も引用しましたがいかがでしたか。

最後の楽曲は、絶対に歌詞の内容がわかったほうが楽しめますね!

最後に

BEAT CRUSADERS【TONIGHT, TONIGHT, TONIGHT】歌詞和訳&意味解釈の画像