俯いたまま歩くから空の青さがわからない
君の写真を見ていたいだけ
出典: 夜紛い/作詞:n-buna 作曲:n-buna
この曲の主人公には忘れられない人がいるのでしょう。
その人の写真を手に持ち、ずっと見つめながら歩いているのです。
そうすれば、まるで一緒に歩いているように思えるからではないでしょうか。
ずっと、写真の中の人物と歩いているから空を見上げることがありません。
だから主人公は空が青いのかどうかすら知ることがないのです。
空を見上げる暇もないほど、見つめていたい人なのでしょう。
空っぽ
主人公の心
がらんどうの心が夕陽の街を歩いていく
銃身よりも重いと引き攣ったその嘘の分だけ
出典: 夜紛い/作詞:n-buna 作曲:n-buna
「がらんどう」とはどう意味なのでしょうか。
この「がらんどう」といういうのは、「空っぽ」ということなのです。
中身がなく空っぽの心とは主人公の心のことを指しています。
忘れられない人のことを想い続けるあまり、心が空っぽになってしまったのでしょう。
嘘が邪魔をする
サビに込められた思いとは
マシンガン
人生ごとマシンガン、消し飛ばしてもっと
心臓すら攫って ねぇ、さよなら一言で
悲しいことを消したい
嬉しいことを消したい
心を消したい
君に一つでいい、ただ穴を開けたい
出典: 夜紛い/作詞:n-buna 作曲:n-buna
かなり意味深なサビに突入しました。
マシンガンで人生も自分さえも全てを消して忘れさせてほしい。
そんな意味に捉えられます。
こんな人生ならもうマシンガンで終わらせた方がいい。
そんな風に自分の人生を諦めている様子が窺えます。
「さよなら」の威力
マシンガンと同じ威力を持っているのが、「さよなら」ではないでしょうか。
「さよなら」
このたった4文字だけで、嬉しいことや悲しいことや自分の心でさえも消したい。
「さよなら」に対して絶対的な威力を感じているのだと思います。
最後の1文では、主人公の複雑な心境が綴られています。
「あなたとの思い出は忘れてしまいたい。
でも、私のことは忘れられたくない。
私があなたといた事実を残しておきたい。」
マシンガンで1つでも穴を開けておけば、私を思い出してくれる。
主人公はそのように思ったのではないでしょうか。