「+−」の本質とは
「辛い+一=幸せ」の方程式
付け足すのは実にたやすい事さ でも中身が重要
汗・涙を流し そこで思うものは重いけど
時が経つにつれてやがて軽くなり
経験へと変わってく
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
数学では答えに繋がる数字が判明すれば問題を解けるでしょう。
つまりこの方程式を解くのにも「+−」さえすればいいのではないかと思えてきます。
ただ一を足すだけなら簡単、即座に回答できるはず。
しかしここでは「+−」がなにを示すのか、その内容を解き明かさなければなりません。
人生の問題を解くには「−」が本質的になにを現しているのかを的確に見抜くことが必要なのです。
幸せになるために
問題は簡単?難しい?
簡単な事こそ実は思ってたよりムズく
ムズイ事は階段をのぼり解けるから
every day,every nightただガマンし続ける意味とは
日々己の欲望と戦うため
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
ここでもう一度考えたいのは立ち向かうべき問題は簡単であるのか、難しいのか。
例えば簡単だと思っていたとしても蓋を開ければ困難なことだった場合もあるでしょう。
答えがシンプルであればあるほど、ゴールまでの道のりが険しく感じます。
そこにたどり着くまで思った以上の労力と時間を要してしまうのです。
反対に自分にとって難しいと捉えられる問題のほうが解決法がシンプルな場合もあります。
自分の前にあるやらなければならないことは確実に視界に入っています。
ひとつひとつ丁寧に理解して努力を積み重ねる。
そうしてできた階段を一歩ずつ上っていけばいいのです。
やり方はわかっていたとしてもたゆまぬ努力と根気も必要になってくるでしょう。
人間は欲に流されてしまう弱さや甘さも持ち合わせています。
耐え切れず逃げ出したい気持ちに負けないように、自分のやりたいことに照準を絞って進んでいかなければなりません。
いつも自分と戦って堪えていくのは想像以上に辛い道のりです。
しかし辛い思いをすることも人生には必要な要素でもあります。
辛い時に人は涙という雨に濡れるけど
それで風邪ひくより 幸せになり あの陽射しを浴びよう
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
なぜ辛い経験をしなければならないのか。
辛い思いをして苦労するのも、すべては幸せになるためです。
人生では落ち込んで絶望を感じて打ちひしがれることもあります。
涙に濡れた身体は重く沈んで、心まで凍らせてしまうかもしれません。
でもそこでへこたれていてはいけないのです。
求める答え、ゴールは幸せになること。
いまは冷たく凍えてその温かさを感じることができなくても、幸せというゴールに到達するイメージは常に忘れないことも重要です。
「経験」にすることの大切さ
「辛い+一 =幸せ」の方程式
付け足すのは実にたやすい事さ でも中身が重要
汗・涙を流し そこで思うものは重いけど
時が経つにつれてやがて軽くなり
経験へと変わってく・・・
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
繰り返されるサビのように、少しずつ時は流れていきます。
時間の経過と共にすべては変化していくのです。
嫌だと思っていたこと、苦労していたことも自分の中で時間をかけて消化されていきます。
経験はやがてスキルとなり、自分の中に蓄積されていきます。
苦労と一緒に積み重ねてきた経験は決して無駄にはなりません。
感じた痛みも時には自分の武器として、難局を乗り越える力になってくれるでしょう。
辛さを知らなければ感じられない本当の幸せも存在します。
すべての経験は目には捉えられなくとも自分だけの確かな財産になっていくのです。
最後に
【辛い+−=幸せ】から導き出された答えはとてもシンプルなものでした。
10代から確実な意思を持って一歩ずつ歩みを進めてきたONE OK ROCK。
彼らなりの方程式の解き方を教えてくれたのかもしれません。
「幸」とは上下左右シンメトリーを保ったバランスのいい漢字でもあります。
「辛」に中身の詰まった「−」を足すことができれば、逆さになっても芯の通った本当の幸せに出会えるのかもしれません。
日本語の漢字の意味にフォーカスした歌詞は日本語と英語を流暢に織りなすいまのTAKAと一味違った新鮮さも感じられます。
改めてシンプルに原点に帰りたいときに耳にするとより心に響く1曲です。
最後に関連記事をご紹介して終わります。
【努努~ゆめゆめ~】
ONE OK ROCK1stアルバムから「努努~ゆめゆめ~」の歌詞を紐解く - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
今や世界規模の活躍を見せるONE OK ROCK(ワンオクロック)。その記念すべきファーストアルバム「ゼイタクビョウ」から、シングルにもなった 「努努~ゆめゆめ~」の歌詞を紐解いていきたいと思います。