思わずドキっ!不器用な女の子の気持ちを表した歌詞
唇見つめて misled by
鏡に映る 私に
微笑む悪魔が lies concealed
出典: Choose me/作詞:Miku Kobato 作曲:BAND-MAID
1カ所目、鏡を見つめているこの「悪魔」の正体……。
これは、自分のことですね。
その後の「lies concealed」は「ウソを隠している」という意味です。
ということは、「悪魔はウソを隠している」ということ。
この後、さきほどのサビに繋がっていきます。
「ウソ」というのは、愛を「幻想」つまり本当は手に入らないものだと言っている自分自身のことでしょう。
愛が幻だと言っていることがウソ。
だとすると、本当は愛を誰よりも求めているし、愛が本物であってほしいと願っているのだと考えられます。
まっすぐ見てほしい乙女心
覚悟がないなら say goodbye
他人の言葉は関係ない
盗み取ってみて my feeling
出典: Choose me/作詞:Miku Kobato 作曲:BAND-MAID
2カ所目は「自分をちゃんと見て」という想いが伝わってくる部分です。
周りに惑わされずに私の想いをくみ取ってほしいという切ない女の子の気持ちを感じます。
その上で1行目の歌詞を見てみると、かなり強気な態度が垣間見えますね。
葛藤が表現された演奏
この2カ所は他の場所とトーンが変わって激しく歌われている部分であり、サビ前の重要な部分。
少し投げやりで、「ちゃんと自分を見てほしい」という部分をうまく表現できない女の子の想いを表しているように感じられます。
この部分があるからこそ、サビの歌詞がより胸に響くのです。
うまく言えないけれど本当は自分のことを見てほしいし、そんな不器用な自分のことを愛してほしい。
そんなこと…言えない!
でも感じてよ!
という葛藤がBAND-MAIDの強気な演奏から伝わってきますね。
表現したかったのは「不器用さ」
メイドだからこそ
素直じゃない女の子を描くこの楽曲。
BAND-MAIDの代表的な曲として仕上げてきたのはどのような理由があるのでしょうか。
彼女たちは、メイドの格好をしながら激しいパフォーマンスを行うというギャップを持っています。
それが彼女たちの持ち味です。
しかし、ときにそれが苦しいこともあったのではと推測します。
そういった外へ表現している自分と内なる自分とのギャップは、ありのままを表現できないもどかしさをはらんでいます。
バンドのこの姿は、「Choose me」に出てくる女の子とも重なる部分があるのではないでしょうか。
ギャップを抱えながらも、自分の思うように芯を曲げずに進むべき。
彼女たちのサウンドからは、そんなメッセージ性も感じ取れます。
求める愛の形とは?
自分を曲げずに表現したい。
そのメッセージを意識しながら再度聴いてみると、この楽曲の主人公が求める「愛」はもっと広い意味かもしれません。
単に自分の想う人=恋人だけではなく、きっと家族や友人など近しい人も含めているのではないでしょうか。
「自分は自分の道を生きていて、メイドの格好をしながらバンドをする私たちのことを愛してほしい」
そんな周りへの強い想いがあるからこそ、この「Choose me」が代表曲となったのではと考えられます。
その強い思いをぶつけているからこそのフレーズや歌詞なのだと思うと、なんだかぐっときますね。
「ちゃんと見ているよ!」「応援しているよ!」
思わずそう彼女たちに伝えたくなる楽曲です。