エミリア(高橋李依)「Stay Alive」
「Re:ゼロから始める異世界生活」ED曲
「Stay Alive」はアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」のエンディング曲として作られました。
歌っているのは同アニメに出てくるエミリアというキャラクターの声を演じた高橋李依。
彼女の切ない歌声がこの曲の世界観をより深く表現しています。
高橋李依といえば実力派の女性声優。
プリキュアシリーズにもキュアミラクル役で出演するなど、活動の幅がかなり広い声優です。
エミリアとは?
「Stay Alive」を考察するにあたって重要なのが"エミリア"というキャラクターです。
エミリアはアニメ内のヒロイン的存在。
お人好しのハーフエルフで、精霊を扱うことが出来ます。
今まで世間と離れた場所で過ごしてきたため、人付き合いはかなり苦手な彼女。
そんなエミリアは主人公であるナツキ・スバルに出会い、世間を見る目が少しずつ変わっていくのです。
この「Stay Alive」は、そんなナツキ・スバルに向けた想いが詰まった曲。
では、タイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか。
"Stay Alive"というタイトルの意味
"Stay Alive"を直訳すると「生き続ける」という意味に。
この曲が使われたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」では、"死"を扱うシーンが多く表現されます。
主人公のナツキ・スバルは"死に戻り"という能力を持ち合わせる人物。
一度死ぬと、生き返ってあるポイントまで戻ることが出来るのです。
つまり簡単に死ぬことができない体質だということ。
"生と死"という意味ではナツキ・スバルの体質と曲のタイトルは相反しています。
しかし「生き続ける」ことと「死に戻り」にはかなり近いものがあるのです。
そこを踏まえた上で歌詞の考察に入っていきたいと思います。
あふれる寂しさ
パズルのピースとは
未完成のパズル
どうしてだろう? 何かが足りない
出典: Stay Alive/作詞:Heart’s Cry 作曲:Heart’s Cry
行き違いの運命
離れてゆくことも 知りながら
また歩く
出典: Stay Alive/作詞:Heart’s Cry 作曲:Heart’s Cry
エミリアがすれ違っているのは、前述したアニメの主人公であるナツキ・スバル。
エミリアとナツキ・スバルは運命的な出会いを果たすも、常に行動を共にしているわけではありません。
互いに互いを守るため、自分にしか出来ないことをやり遂げようと離れて行動しているのです。
その何かを終えたときにやっと出会うことが出来る二人。
つまり彼女の中で欠けたピースとは、ナツキ・スバルの存在を表していると考えられます。
彼といることで満たされていたため、離れた今は何かが物足りなく感じる。
この曲はそうしたナツキ・スバルへの恋しい想いを込めたものなのです。
自分のやるべきことをしているはずなのに、彼とはどんどん離れていく気がしてしまう。
それでも前を向かなければいけないという辛さを綴っています。
一人きりの主人公
I Stay Alive
今は一人 闇をさまようだけ
想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで
出典: Stay Alive/作詞:Heart’s Cry 作曲:Heart’s Cry
私は生き続けるよ、と誰かに話しかけるようなフレーズ。
きっと遠くで頑張るナツキ・スバルに呼び掛けているのでしょう。
今は離れているかもしれないけれど、また会える日まで全力で生きていく。
だからあなたもそうして欲しいという想いを感じることが出来ます。
エミリアは自分の中のナツキ・スバルという存在がここまで大きいとは思っていなかったのでしょう。
離れて初めて知った自分の気持ちに戸惑いながらも、その想いを噛みしめています。