「じゃぱみゅ」収録曲
「音ノ国」は2018年9月発売のきゃりーぱみゅぱみゅ4枚目のアルバム「じゃぱみゅ」収録曲。
配信シングル「きみのみかた」や「最&高」のアルバムバージョンも収録されています。
さらに映画主題歌の「キズナミ」やCMソングの「とどけぱんち」といった話題曲も有り。
そんななか「音ノ国」はCAPSULEのカバー「恋ノ花」と対をなすようなタイトルになっています。
CAPSULEの中田ヤスタカさんはどのようなコンセプトで2曲をプロデュースしたのでしょうか。
また2019年3月には「音ノ国ライブツアー」第1弾が出雲大社で開催。
世界にはばたくきゃりーちゃんが日本文化を極めるようなイメージかもしれませんね。
そんな「音ノ国」という楽曲について解説していきます。
MVを見てみよう!
「音ノ国」MV
「音ノ国」MVの監督はニューヨーク在住のクリエイター、ファンタジスタ歌麿呂さん。
日本とアメリカは遠く離れていますが、遠隔でディレクションが行われたそうです。
きゃりーちゃんだらけのNEO曼荼羅。まるで万華鏡を覗いたようなワクワク感に満ちています。
サイケデリックな世界観です。
お姫様・一揆・参勤交代
「音ノ国」MVでは、きゃりーちゃんのファッションは3パターンあります。
テーマはお姫様・一揆・参勤交代だそうですが、お姫様はわかるけど……という感じでしょうか。
淡いピンクや赤などの着物姿がお姫様ですね。次に出てくる水色っぽい衣装が一揆になります。
一揆というと暴動っぽいイメージが強いかもしれませんが、集団そのものの意味もあるわけです。
きゃりーちゃんの場合はかわいらしくて桃太郎のように見えますね。
桃太郎というと鬼退治。犬・猿・キジを従えた集団のリーダーなので一揆……かもしれません。
その一揆スタイルのきゃりーちゃんはヲタ芸ダンスを披露しています。
オレンジのトップスにネクタイ、黄色いカブト&ハカマっぽいボトムス姿が参勤交代です。
参勤交代とは、東日本と西日本の大名(武士)が1年おきに江戸へ出ること。
その道中が大名行列です。現代の武士はサラリーマンという解釈でしょう。
どのきゃりーちゃんも素敵!
ファンタジスタ歌麿呂
ところでファンタジスタ歌麿呂さんってどんなクリエイター?と気になった人もいるでしょう。
MVもたくさんディレクションされていて、ファレル・ウィリアムスの「It Girl」が代表作です。
「It Girl」MVのプロデューサーは、アーティスト集団カイカイ・キキ主宰の村上隆さん。
カイカイ・キキ所属のアーティストMr.(ミスター)さんとともにディレクションされています。
ファレルが村上隆さんやMr.さんのファンで、Mr.さんはアニメ監督ではなかった……という流れ。
それにしても何だか凄いクリエイターということは伝わってくるでしょう。
そんなファンタジスタ歌麿呂さんがディレクションしたMVが「音ノ国」というわけです。
続いて「音ノ国」の歌詞もチェック!
歌詞の意味を解説!
鯉の舞って?
お日様ピカピカいい桃
どこから流れる音頭
さざ波立てた鯉の舞
そーっとしておかなきゃよ
出典: 音ノ国/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ
お箏(こと)の音色と「へい、どうぞ」という掛け声に続いて、イントロが始まります。
この時点で既に日本を強く意識した、和風のサウンドになっていることがわかるでしょう。
歌詞ひと言目の「お日様」からも日本という国を連想させられます。
ただ「いい桃」というのはきゃりーちゃん独特のかわいい世界観を表現した造語っぽい感じ。
太陽の輝く色がピンクとか、桃太郎の昔話で桃が川を流れる様子も目に浮かびます。
実際に流れているのは「音頭」。
雅楽の主演奏者、能や歌舞伎の主演者を表す場合もありますが、ここでは音楽のことでしょう。
盆踊りなどのお祭りに多い、民謡の一種。どこかでお祭りが開催されているのかもしれません。
そもそも音は振動であり、空気などの振動を通して耳に伝わります。
さらに鯉は淡水魚なので、川や池、湖などで泳いでいるでしょう。
音頭の振動が川に伝わると、鯉も興奮して踊るかのように激しく泳ぎ、水面が波立つイメージ。
それでもあんまり興奮しすぎないで!と呼びかけている感じです。
直接呼びかけているのは鯉ですが、対象は「音ノ国」を聴いている人かもしれません。