「 I CAN'T STOP ME」ってどんな曲？
セカンド・アルバムのリード曲
「I CAN’T STOP ME」は、2020年発売のセカンド・アルバム『Eyes wide open』に収録された楽曲です。
2017年『twicetagram』以来３年ぶりにリリースされた結成５周年記念アルバムのリード曲です。
後に、英語ヴァージョンが配信シングルとしてリリースされました。
エレクトロサウンドの中に不安な和音
「I CAN’T STOP ME」は、シンセベースが印象的なレトロなエレクトロポップにキャッチーなメロディが特徴です。
暖かみのある音色で構成されたバックトラックの中に、よく聴くと不安定な音の響きが見え隠れします。
「I CAN’T STOP ME＝止められない」という、落ち着かない不安な気持ちを和音（コード）で表現しています。
では、何が止められないのでしょうか。
そして、なぜ止められないのでしょうか。
歌詞を読み解いてみましょう。
「I CAN'T STOP ME」の歌詞をチェック
衝動と理性の葛藤を描いた心理描写
歌詞全体から感じられるのは、主人公が強烈に惹かれる”なにか”に出会い、心のままに突き進んでしまいたい衝動。
そして、それをしてはいけないという理性のせめぎ合いに苦しむ姿と悲壮感を感じます。
具体的な表現は少なく、心象風景や心理描写がメインで描かれています。
あえて、抽象的で曖昧な表現にすることで、多くの人に自分事として感じられるようになっています。
強烈に惹かれる”なにか”とは？
明確な事は書かれていませんが、読み取れるのは、社会的あるいは倫理的に許されない事…ということです。
いわゆる禁断の果実、許されない恋かもしれませんし、誰かを傷つけてしまうような事もイメージできます。
もう少しライトな視点で考えてみれば、自分で決めた事との葛藤といっても良いかもしれません。
- ダイエット中だけど甘い物が食べたくて仕方ない！
- お給料日までまだ日があるのに喉から手が出るほど欲しいものがある！
- 「触らないでください」と言われるほど触りたくなる！
そんな、誰もが一度は経験したことがある身近な事かもしれません。
リスナーが何を自分事とするかは様々ですが、やはり多くの方がイメージするのは禁断の恋ではないでしょうか。
和訳で読み解く
心は決まっている
알람이 울려대 Ring ring a ling
서로의 눈길이 닿을 때마다
알면서 빙빙 도는데
점점 다가가잖아 I know it’s too late
出典: I Can’t Stop Me/作詞: J.Y. Park "The Asiansoul", Eun Jee Sim 作曲:A. Wright, Melanie Joy Fontana, Michel "Lindgren" Schulz
オリエンタルな旋律が印象的なイントロから始まります。
登場人物は大人の女性である私と出会ってしまった禁断のパートナーのふたり。
出会った瞬間にお互いに惹かれ合うふたり、しかし、ふたりが結ばれることは許されない関係。
アラームが鳴り響く リン リン リン
お互いの視線が触れるたびに
それを感じてグルグル回るのに
ますます近づいてんじゃないの もう手遅れなのは分かってる
出典: I Can’t Stop Me/作詞: J.Y. Park "The Asiansoul", Eun Jee Sim 作曲:A. Wright, Melanie Joy Fontana, Michel "Lindgren" Schulz
冒頭から私は苦しんでいます。
最初の２行を入れ替えてみると「お互いの視線が触れるたびに アラームが鳴り響く リン リン リン」。
恋焦がれるパートナーに心ときめく自分に警告するもう一人の自分を表現しています。
お互いを感じるほど、禁断の恋に飛び込みたい気持ちと止める気持ちがグルグル回り、矛盾に苦しむ私です。
だけど、「I know it's too late＝もう手遅れなのは分かっている」。
実は自分の気持ちは決まっていることを示しています。
冒頭で結論は出ているのです。
