歌詞もMVも攻めまくり
異様な世界観
『CinDie』は歌詞もMVもガンガンに攻めまくっています。
CDの上で繰り広げられる女子高生たちの壮絶なダンスパフォーマンス。
一心不乱に踊り狂う女子高生とネオンカラーの照明が、異様な世界観をつくり上げています。
このMVにはどんなメッセージが込められているのか。
歌詞と絡めて、解説していきます。
歌詞から見える音楽業界の闇
この曲で歌われているのは音楽業界の闇。
音楽に携わっている人たちが音楽業界の闇を歌い上げる……。
これだけで「尖ってるなあ……」という印象を持ちますね。
音楽って何のためにあるんだっけ?
そんな大きなテーマにまで発展しそうな歌詞は、聴けば聴くほど考え込んでしまいます。
どんな業界にも闇はある。
音楽業界を生き抜くというのは、並大抵のことではない。
それを改めて感じさせられます。
CDは頭のなかの様子?
あーそっか
そーいえば最初からこんなだ
今更あーりゃこりゃ
もー無理
出典: CinDie/作詞:ミオヤマザキ 作曲:ミオヤマザキ
冒頭の歌詞はまるで独り言のようですね。
突然思い立ったことをそのまま歌詞にしたのかもしれません。
不満をつらつらと並べていたら、不意に「そういえば前からこんなもんだっけ?」という考えに至った。
こういうことは、誰にでも経験があることでしょう。
胸のなかにあるこの不満は、何も今に始まったことじゃない。
最初からこうだったし、今さらどうすることもできないよ。
そんな諦めにも似た結論に、「もー無理」と投げやりになっています。
MVでは歌詞が流れ始めた途端、CDの上に寝転がった女子高生たちが一斉に踊りだしていますね。
これは「あーそっか」と納得したことで、自分のなかで何かが始まった様子なのでしょう。
そう考えるとMVのCDは、この曲の主人公の頭のなかを表しているとも考えられます。
痛みに気付かない
「これはこう」
「あれはこう」
ルールばっか
イタい イタい
イタいのに自覚がない
出典: CinDie/作詞:ミオヤマザキ 作曲:ミオヤマザキ
決められたルールに縛られて身動きが取れない。
これは音楽業界に限らず、どんな業界にもあり得る不満でしょう。
とはいえ、最低限のルールがなければ社会は成り立ちません。
だから多少の不満は飲み込んで、誰もが納得したフリをしているのかも。
そうしなければ、どの業界も生き抜くことができない。
ルールには従わないと……。
そんなふうに我慢ばかりしていたら、心の痛みに鈍感になってしまった。
「イタいのに自覚がない」という歌詞には、そういう意味が込められているのでしょう。
納得できないルールに従って生きるのは、もうウンザリ!
そんな叫びが聞こえてきそうです。
売れる?売れない?
音楽は素晴らしい!
それが真実でも本音を言えば、やはり売れる曲かどうかというのは重要なところ。
今の時代、どんな曲が売れるのか。
そんなことばかり考えて曲を作っていたら、ストレスが爆発してしまった様子です。