しかし、どうしても目に入ってしまう君の変化。

なんとか表面上は誤魔化し続けてきたのに、心の奥底ではわかっていました。

トゲめく君

ねえ、どうかしたんでしょう?
涙ばかり出ちゃうけど
想像の君の鼓動にばかり
耳をすませている

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

気付かないフリは限界を迎え、君に問いかける僕。

しかし、きっとこの言葉も心の声であると考えられます。

なぜなら聞いてしまったらこの関係が終わってしまうかもしれないから。

怖くて聞けないからこそ、君がどんなことを考えているのか必死に想いを巡らせます。

君の鼓動の音が聴こえないということは、2人に距離があるという証拠。

心の距離が離れたことで、僕は君に近づくことが怖くなってしまったのです。

その背中の棘が苦しくて
痛いの痛いの飛んでけ、ってさ
唱えてしまったんだ

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

そうして見えたのは君の背中に生えた"棘(トゲ)"。

僕は君の棘が見えてしまい、近づけずにいるのです。

その切なさから、棘を取り除いてほしいと呪文のような言葉を繰り返します。

知りたくなかったすれ違い

一方通行の気持ち

最近さ
君の返事が曖昧でさ
連絡も僕ばかり

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

僕は君の気を引こうと必死に連絡を取ります。

しかし君の返事はどこかうやむや。

はっきりとした言葉で僕に傷をつけないようにしているのかもしれません。

それでも僕は君の心が離れていくのを察してしまうのです。

だけど優しい僕で居なきゃ
僕のことをどう思ってるの?

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

どんなに冷たい態度をとられても、僕は君に優しくし続けます。

そうしなければ君にもっと嫌われてしまうかもしれないから。

君が離れていくことが怖くて、どんどん君に媚びるような態度をとってしまうのです。

そうすることでしか僕は君を引き留めることが出来なくなっていました。

2行目のフレーズは、心の声。

どう思っているのか聞きたいのに、はっきりさせるのが怖くて声に出せない。

でもこの想いが頭の中を離れないのです。

君の中の僕の姿が
薄れていくのが見えた
僕はどんな小さなことも
覚えているのに

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

どんどん確信へと変わっていく君の心変わり。

僕の存在が君の中で小さくなっていくのがわかってしまいます。

僕の中では変わりないのに。

いつまでも出会ったころと変わらないまま、強くあり続けているのに。

例えばその、君の聴いている曲とかさ

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫

君の好きな曲は昔と変わりません。

なのに、僕に対する気持ちは変わってしまった。

その対比が切なさを増長させます。

僕は君からなにげなく聞いた曲も覚えているほど、君のことで頭がいっぱいなのに。

君の中にいた僕はどこにいってしまったのでしょうか。

変わっていく君の表情

明日には笑ってよ
何もなかったようにさ
お願いだから僕の知らない
顔をしないでよ

出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫