無くした未来は 僕が見つけるよ
約束した未来へ 有終の美を飾るよ
全てを壊し 全てを創る 始まりなんだよ

出典: world LOST world/作詞:TAKUYA∞ 作曲:彰・TAKUYA∞

本来ならこれからもずっと隣にいたはずの相手。

しかし、この先もう二度と触れ合うことはできません

ある夜を境に自分とはまったく無縁の人となってしまったのです。

心残りはありますが、もうどうしようもないこと。

自分の想いに区切りをつけて、再び歩み始めるのですね。

相手と描いていた将来像はすべて無に帰してしまいました。

また一からすべてをやり直す。

ここの歌詞はそう自分に言い聞かせているようにみえます。

英語の歌詞をオリジナル解説

Beat out
I came back
with pain
came back
Beat out
I came back
Here he comes On the bass!

出典: world LOST world/作詞:TAKUYA∞ 作曲:彰・TAKUYA∞

「叩き付けろ 哀しみの再始動の音を。 ここに彼の存在があるから僕は再び音を奏でる」

 この英語の部分はこんなふうに捉えられます。

“彼”とは誰のことなのでしょうか。

一見するとかつてUVERworldに在籍した元メンバーに思えます。

しかしTAKUYA∞氏が脱退メンバーと揉めたという噂は耳にしません

そういえば英語での“彼”という語句は男性に限定せず使われることもあります。

つまりここでの“彼”とは<TAKUYA∞氏が音楽活動をしている間に別れを経験した相手>

そんなふうにも捉えられないでしょうか。

それは恋人であったかもしれず、友人であったかもしれない。

もしくはファンや親兄弟であったかもしれません。

そんな悔いの残る別れ方をしてしまった相手に伝えたいことがある

相手の存在あってこそ、今の自分の姿がある

だからTAKUYA∞氏は今日も音楽を奏でているのでしょう。

別れをバネに

I don't wanna lose my spark
Get up! Get up! Get up! Climb! Stand up!
Get up! Get up! Get up! Climb! Stand up!
wow wow...
I don't wanna lose my spark

出典: world LOST world/作詞:TAKUYA∞ 作曲:彰・TAKUYA∞

「この炎はこのまま消さない 起ち上がり、そして上り詰めろ」

Get up! Get up! Get up! Climb! Stand up!
Get up! Get up! Get up! Climb! Stand up!
wow wow...
oh I don't wanna give it away

出典: world LOST world/作詞:TAKUYA∞ 作曲:彰・TAKUYA∞

「あきらめたくない」

誰かとの別れへの後悔をバネにして音楽活動(の火)を絶やさないTAKUYA∞氏。

理由あって離れてしまったかつての仲間。

その人たちの存在をかき消すことはしたくない

だからそのための音楽をずっと続けていきたい

そんな想いが見てとれます。

「world LOST world」とは?タイトルを深読み

タイトルを直訳すると<世界 失われた世界>。

“world”の語句が繰り返されるところに壊れた世界の想いが感じ取れます。

意味としては「この失われた世界よ」という感じでしょうか。

“LOST”は過去形。

取り戻せない何かを描いている様子です。

または“world=UVERworld”とも捉えることができます。

つまり「己を見失ったUVERworldとも読めるでしょう。

ほか、“LOST”には「迷う」「戸惑う」「途方に暮れる」などの意味もあります。

なのでこのタイトルを「迷路」と捉えることもできそうです。

最後に:「一瞬の積み重ね=人生」

時間が無限にあるような気がしていた時代は誰にでもあるでしょう。

しかし実際には人生の時間は刻々と目減りしています。

大人になって「時間は無限ではない、有限なのだ」と知る。

そう気づいたとき、人は目の前の一瞬一瞬を大事にしようと考えます。

「関わることのできる間に、伝えられる言葉はすべて相手にぶつけよう」

その姿勢はTAKUYA∞氏の歌詞の作り方に表れている気がします。

「人に聴かせられないようなダサイ曲を創る」

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/UVERworld

これがTAKUYA∞氏の趣味なのだとか。

“ダサさ=愚直であること”

たしかにTAKUYA∞氏の作る歌詞は常にストレート。

あいまいな言葉ではなく、ちょっと照れる感じの詞。

(相手の顔を見ながら語るのはちょっと難しそう)

ですがそこにTAKUYA∞氏の“悔いのない真摯な言葉”が込められています。

歌詞を作るときのTAKUYA∞氏のその時その時の気持ち。

それを嘘偽りなく乗せているのでしょう。

だから多くのUVERworldファン(=crew)にまっすぐ刺さるのです。