第5連
照れ隠し
泣いて腫らした不細工な面もわりかし君に似合ってる
大丈夫俺は誓ってる、この汚い街を担ってる
どんな困難も乗り越えれるって神様になったつもりか?
俺は俺、お前はお前、つくぜ火のないとこにも導火線
チャカメカファイア、俺って情けがないな
はたして泣かせた女は何人分かりゃしないさ
出典: I'm sorry/作詞:GADORO 作曲:熊井吾郎
ここで最初に登場した「君」が再登場します。
「君」の死で泣きじゃくった顔に無様さを感じつつ、それも良いだろうと独りごちる「俺」。
写真の中の「君」が「俺」に語りかけます、「大丈夫?」
それに対して力強く返事をする「俺」、しかしその直後自分に照れてしまうのです。
…と、下の3行を「強がり」と受け取るのは筆者だけでしょうか?
「チャカメカファイア」って、ちょっと偽悪的にふざけているようにも感じます。
衝撃の事実
覚えとけお前の身に降りかかるものは
決まってお前が吐いた唾なんだ
話したこともねえ俺とお前この曲によって愛が繋がった
出典: I'm sorry/作詞:GADORO 作曲:熊井吾郎
上の2行に登場する「お前」は、死んでしまった「君」ではなく「俺」自身とも受け取れます。
四字熟語でいったら「因果応報」ということでしょう。
そして最後の1行で衝撃の事実が明かされます。
命を散らしたた「君」笑顔の写真の「君」と「俺」は話したことがなかったというのです。
であるならば、上の2行にある「お前」もやはり「君」のことなのかもしれません。
Facebookの長文に書かれた「君」の言葉。
それが「君」自身に返ってきたという意味になりますが、具体的内容がわかりません。
ただひとつ、はっきりとわかっていることがあります。
それは、「忘れられるのが恐い」という「君」の言葉と「忘れない」という「俺」の言葉。
「俺」は「君」または「お前」を、きっと忘れずに一生を全うするのではないでしょうか。
「I'm sorry」の歌詞とは
最初から最後まで読んでみると、これはつまるところ「弔辞」だったのかと思いました。
死を恐れず、しかし人々の記憶から無くなることを恐れる「君」。
その「君」の想いをこうして曲にして、自分自身だけでなく聴く人の記憶にも残そうとする「俺」。
この曲を聴いた人、この歌詞を味わった人の心にはきっと「君」の存在が刻まれたでしょう。
綺麗な言葉だけではない、どちらかという荒れた言葉が多い一編の詩。
それでいて「俺」の心根の優しさを感じる歌でした。
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