柴咲コウ「ラバソー~lover soul~」
初めてのロックナンバー
「ラバソー~lover soul~」は柴咲コウさんの19thシングルとして2009年9月にリリースされました。
柴咲コウさんといえば「かたち あるもの」「ひと恋めぐり」などのバラードのイメージが強いかもしれません。
「ラバソー~lover soul~」はそんなイメージを覆す曲で、BPMが速いロックなナンバーです。
柴咲コウさんは綺麗な顔立ちなのでそのイメージにあった綺麗な楽曲が多かったのでしょう。ですが、ロックな楽曲も似合っているし、その美貌より輝いて見えますね。
ドラマ「オトメン(乙男)」主題歌
「ラバソー~lover soul~」はドラマ「オトメン(乙男)」の主題歌として起用されました。
2009年のドラマなので、今となっては随分懐かしく感じます。
乙男は、乙女的な趣味や考えを持ち、料理・裁縫などを器用にこなす男子を指す言葉で、2009年の流行語大賞の候補にも上がりました。
日本アカデミー賞新人俳優賞、優秀助演賞の受賞経験もある岡田将生さん、夏帆さんが主演を務めました。
当時は高校生役でしたが、今となっては立派な実力派俳優です。歌は色褪せることがなくても時の流れを感じますね。
作詞は柴咲コウさんが担当
「ラバソー~lover soul~」の作詞は柴咲コウさんが担当しています。
6thシングルの「かたち あるもの」から自身で表題曲の作詞を始め、それ以降ほとんどのシングルの表題曲の作詞を自身で手掛けています。
ドラマに書き下ろした楽曲なので、ドラマに沿った歌詞になっています。
また、”現代”と書いて”いま”と呼んだり、”こゝろ”や”カナしむ”という表記など、歌詞を目で見てみると様々な工夫があります。
柴咲コウさんの作詞した歌詞にはほとんど英語が入らず、美しい日本語の歌詞が魅力的でした。
今回英語が使われおり、単語だけでなく英文も混じっています。他の楽曲とは違った一つの特徴といえるでしょう。
歌詞解説
止まらない恋する気持ちを歌った歌詞
世も末 嘆かないでオトナたち それでも
現代(いま)の2人のこゝろ 純粋そのもの
好きな きみのそばに いつもいたい
手をつなぐだけで 胸をギュッと 締めつける
出典: ラバソー~lover soul~/作詞:柴咲コウ 作曲:松隈ケンタ
”世も末”というインパクトの強い歌詞から始まります。
今の時代、社会に満足しているのかと聞かれると大きな声で満足しているとは答えにくいです。
2009年と今を比べると時代はもちろん変わっていますが、全体的に見ると満足できないし”世も末”という気持ちは変わっていないのかもしれません。
ですが、もっとミクロな視点を持ってみましょう。きっと全てがダメなわけではないでしょう。
例えば会社を覗いてみても、給料、人間関係、業務内容、有給、残業など、全てがダメで終わっている、世も末だ、なんでことはきっとないはずです。
時代全体を見てなんとなく満足できないと思ってしまうかもしれませんが、心にフォーカスしてみると思っていたより単純なものです。
好きな人と一緒にいたい、手を繋ぎたい、そんな単純な感情で動いているのです。
“I will love you forever”
交わした約束守り抜く カナしむ嘘などつかない
出典: ラバソー~lover soul~/作詞:柴咲コウ 作曲:松隈ケンタ
”あなたを一生愛し続ける”という固く強い約束があります。
それがたとえ一方的なものだったとしても、嘘偽りない言葉であれば相手を突き動かす言葉になるかもしれません。
だから 他の人見ないで
ずっと あたしのことだけ 見ていて
You know, my soul離れたくないよjoin my life!
恋しよう 2人、もっと
出典: ラバソー~lover soul~/作詞:柴咲コウ 作曲:松隈ケンタ
自分はあなたに人生を捧げるんだから、他の人を見ないでという大胆な発言。
好きになったらその人を独占したいとか、思われたいとか奪われたくないとか、様々な感情が込み上げてくるものです。
サビでは自身の気持ちを存分にアピールしているわけですが、特に惹かれたのが”join my life”という言葉です。
直訳すれば”私の人生に参加して”と訴えているのですが、まさに愛の告白ですよね。
ただ、あなたのことが好きですと伝えるよりも圧倒的に熱量を感じるし、私の人生に入り込んできて、と言われると重たさすら感じてしまいます。
それだけインパクトがあるし、気持ちがよく伝わってきました。