クイーン【地獄へ道づれ】歌詞の意味を和訳&解説!孤独に戦う男の過去とは?緊迫感のある世界観を楽しもうの画像

Oh shooter
There are plenty of ways that you can hurt a man
And bring him to the ground
You can beat him, you can cheat him
You can treat him bad and leave him when he's down

出典: 地獄へ道づれ/作詞:John Richard Deacon 作曲:John Richard Deacon

終盤にかけて状況が少し変わります。

銃撃犯はお前のことでもありました

歌詞和訳します。

「おお、襲撃犯

様々なやり方があるのさ 男を傷つけて

地面に叩きつける方法はさ

お前は男を殴りつけ 男を騙し

最悪なもてなしをして

男が倒れたら立ち去るんだよ、そうさ」

野蛮な男同士の生命のやり取りです

オレはかつてお前にこのような仕打ちを受けたのかもしれないなどと考えたりします。

この男に騙されて全財産を失った過去を持つオレにとって赦せない想いが滲むのです。

ジョン・ディーコンの詩才

復帰を願う想い

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But I'm ready, yes, I'm ready for you
I'm standing on my own two feet
Out of the doorway the bullets rip
Repeating to the sound of the beat oh yeah

出典: 地獄へ道づれ/作詞:John Richard Deacon 作曲:John Richard Deacon

フレディ・マーキュリーの高まるボーカルがたまりません

歌詞和訳しました。

「でもオレは準備万端さ そうさ、お前に対しては準備万端さ

オレは自分自身の2本の足で立ち尽くしている

ドアを出れば 弾丸たちが切り裂くような

強烈なビートの音が響き続けるぜ」

お前への復讐心に燃えるオレはいつでも準備万端です。

お前からの襲撃など物ともしないと勢いづきます。

生命の奪い合いですから穏やかではないのですが、ジョン・ディーコンはどんな想いでこの歌詞を書いたのか

バンドの中で最年少でありながら解散危機を何度も救ってきた穏やかな人物。

クイーンの中では寡作な作家ですがどの曲もヒットさせる作曲家。

狙ったときは外さないというのがジョン・ディーコンの隠れた人柄なのかもしれません。

ラストのラインが「響き続ける」と変化させているのも彼の詩才を証明するものです。

クイーンの中では一番目立たないキャラであってもバンド史上最大の売上をもたらす。

ジョン・ディーコンの才能は隠遁させてしまうには惜しすぎるものです

憎しみの連鎖が続く世界

クイーンの絶頂期を聴き直す

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Another one bites the dust
Another one bites the dust
And another one gone, and another one gone
Another one bites the dust
Hey, I'm gonna get you, too
Another one bites the dust

Oh shooter hey hey, all right

出典: 地獄へ道づれ/作詞:John Richard Deacon 作曲:John Richard Deacon

いよいよクライマックスです。

リフレインですが和訳します。

「またひとり死んじまう

またひとり死んじまう

またひとりあっちへ逝ってしまう またひとりあっちへ逝ってしまう

またひとり死んじまう

おい、オレがお前までやっつけてやるよ

またひとり死んじまう

おお、銃撃犯、ヘイヘイ、いいぜ」

憎しみの連鎖にはキリがないことを表現しているのかもしれないと、この段になって思います。

こんなに誰も彼も死んでしまう世界は当然に異常ですから。

世界の誰もが憎しみを銃弾に込めてしまったら屍の山が築かれるだけです

この歌詞はハードボイルド小説の世界観を借りています。

しかし一方で世界の憎しみが異様な膨れ上がり方をする状況をシビアに描いてもいるのです。

死とは決して軽いものではないですから、この歌詞が描いたものは暴力への批判でもあったのでは

オレが憎しみに取り憑かれるあまり暴力への誘惑に取り憑かれてしまう。

皮相で悲壮な歌詞世界です。

この曲は「Bite the dust」というスラングの知識があれば体感できるので英語圏でのメガ・ヒットも頷けます。

歌詞の背後にジョン・ディーコンが本当に描きたかったものは何なのかをしっかり受け止めたいです

クイーンによるディスコ・ミュージックへの挑戦。

不満を持っていたロジャー・テイラーも好演しています。

メンバー全員で新境地を拓いたのです。

この後にしばらくメンバーがバラバラになる期間があります。

それでもクイーンは後に一丸となって病と立ち向かうフレディ・マーキュリーを支援しました。

クイーンの絶頂期であり転換期でもあったアルバム「ザ・ゲーム」

この時期のクイーンの偉業をもう一度聴き直したいです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

OTOKAKEで振り返るクイーン

ジョン・ディーコンのベース・ラインに注目

クイーン【地獄へ道づれ】歌詞の意味を和訳&解説!孤独に戦う男の過去とは?緊迫感のある世界観を楽しもうの画像

OTOKAKEにはクイーンの関連記事がたくさんあります。

中でもジョン・ディーコンのベース・ラインに注目が集まった曲。

デヴィッド・ボウイとの合作「アンダー・プレッシャー」をご紹介します

歌詞を和訳しクイーンとボウイが伝えたかった想いを深読みしました。

ぜひご覧ください。

クイーンとデヴィッド・ボウイの奇跡の共演「アンダー・プレッシャー」。世界中を席巻したロック・バンドと稀代のカリスマ・シンガーのタッグは音楽界を震えさせました。重圧の中で生きる人々へ贈った名曲の歌詞を和訳して作品を解説します。

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