「ジュブナイル」という言葉は「少年少女」という意味があるようです。
このタイトルの意味が分かれば、よりamazarashiの歌詞がスッと入り込んできやすいのではないでしょうか。
あんたへ
「あんたへ」は、7枚目のミニアルバム「あんたへ」の表題曲です。
それまで直接的にポジティブな表現をすることを避けていたamazarashiが、はじめて「涙拭けよ 笑い飛ばそう」といったストレートに前向きな言葉を歌ったことで話題になり、当時は賛否両論となった曲です。
その歌詞は、間違いなく聴く人の背中を力強く押してくれます。
はやく 涙拭けよ 笑い飛ばそう 僕らの過去
そうだろう 今辛いのは 戦ってるから 逃げないから
そんな あんたを 責めることができる奴なんてどこにも いないんだぜ
出典: http://j-lyric.net/artist/a052b38/l02f24b.html
まさに今頑張っている人にとってはとても心に刺さり、元気を貰える歌詞でしょう。
しんどいと思いながらも物事に取り組んでいる姿を誰にも嗤う資格はありません。
今が苦しくて、逃げる選択肢が脳内によぎることも何回もあるでしょう。
それでもその選択を取らずに問題と向き合っていく。
そんな真っすぐで一生懸命な人への応援ソングとなっています。
独特な言い回しで世界観を表現している楽曲を紹介
季節は次々死んでいく
「季節は次々死んでいく」は、おそらくamazarashiの曲の中で最も有名な代表曲のひとつでしょう。
「女性が歌詞の形に切り取られた生肉をひたすら貪り続ける」というMVがあまりのショッキングさに話題となった作品です。
歌詞には希望も見えますが、amazarashiの世界への入り口としては映像面のインパクトが強すぎるかもしれません。
「東京喰種トーキョーグール√A」の主題歌としてスマッシュヒットを記録し、amazarashiの人気を飛躍的に高めた曲です。
拝啓 今は亡き過去を想う 望郷の詩
最低な日々が 最悪な夢が 始まりだったと思えば 随分遠くだ
どうせ花は散り 輪廻の輪に還る命
苦悩にまみれて 嘆き悲しみ それでも途絶えぬ歌に 陽は射さずとも
季節は次々生き返る
出典: http://j-lyric.net/artist/a052b38/l034bcd.html
歌詞の中にはどこか「死」に関する描写をイメージできる箇所が所々に入っています。
歌詞3~4行目などは、まさに「死」の表現をしている部分でしょう。
食べるということは何かの命をもらうということ。
相手に死んでもらって自分の血肉にすることで自分の命を持続させることができるのです。
そんな命のやりとりを表現したかったように感じ取れます。
そしてそんな表現の反対になるようなタイトル。
死んでいるのに生き返るとはどういうことなのでしょうか。
命というのは歌詞3行目にも書かれているように、繋がっているものです。
食べられる箇所は食べた者の血肉になり、食べられない部分は土に還る。
土になって植物の肥料となりまた新しい命が誕生する、この繰り返しになっています。
おそらくこの命の循環を「生き返る」と表現しているように考えられます。
夏を待っていました
「夏を待っていました」は、amazarashiのメジャーデビューミニアルバム「爆弾の作り方」の表題曲です。
物語を読んでいるような歌詞や切ないサウンドが合わさって、どこかノスタルジックな響きを感じさせます。
泥臭さの感じられる、初期の代表曲です。
降りだした夕立に走りだす つぶれた無人駅で雨宿り 明日は何して明後日は何して
くだらない話で笑い転げる 嵐の予感に胸が高鳴る あの時僕ら皆は確かに
夏を待っていました
出典: http://j-lyric.net/artist/a052b38/l0207bc.html
上記の歌詞のように何気ない普段の生活が語られていることが特徴的な歌詞になっています。
誰にでも当てはまるような日常生活の中でちょっとした出来事にワクワクする。
特に夏といえば、お祭りや海水浴、お盆などなど様々なイベントを体験できる季節です。
学生であれば夏休みは何をしようか、誰と遊んでどこへでかけようか。
社会人であればお盆は実家へ帰省することなど、普段とは少し違う予定があるでしょう。
違う予定を楽しみにしている気持ちが綺麗に切り取られている素敵な歌詞となっています。