『林檎花火とソーダの海』
『戯曲とデフォルメ都市』では疎外感を与えるほうの人物や世界。
それを見て感じたことを夏祭りになぞらえて歌った曲です。
誰かの涙でできたソーダを飲んで
笑えるような大人になりたくないな
出典: 林檎花火とソーダの海 / 作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
このフレーズが『戯曲とデフォルメ都市』のMVに映り込みます。
『泣き虫ファンタジー』
この曲をひとことで説明するならば、泣き虫な君を夜のパレードに連れ出す物語です。
『戯曲とデフォルメ都市』と共通したキーワードが随所にちりばめられています。
泥水に映る 色褪せた青空が
どんな空より 綺麗に見えたこと
冒険しよう 僕たちの 笑われた昨日を
あの日 君が隠していた その「明日」を
君がつぶやいた 「もうねむりたくないの」
星座の夜に連れ出して パレードへ行こう
見慣れない景色 ミルク色の星に
無邪気な調号 観覧車 デフォルメした世界
出典: 泣き虫ファンタジー / 作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
物語の時系列は以下のとおり。
『林檎花火とソーダの海』→『泣き虫ファンタジー』→『戯曲とデフォルメ都市』
壮大な世界観の締めくくりという役割を担っているのが『戯曲とデフォルメ都市』です。
では、この曲の最後のフレーズで何を言っているのでしょうか。それを見てみたいと思います。
『戯曲とデフォルメ都市』最後の一節
燃え盛るお城の裏は 空から七色と
瞞しも無くなるような明日があった
一晩で散ったがらくた 遊園市街
僕らのセカイ系な舞台
小さな肩震わせてつぶやく
「目隠しをしていこう」その現実に
切り取った旋律と調号 振り返らない
幸せだとつぶやく君の記憶を追い越して
物語の幕を下ろした
出典: 戯曲とデフォルメ都市 / 作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
見ないようにしている現実とは何を意味しているでしょう。
セカイ系の舞台が散ったことか、元通りの日常、あるいはそのどちらもか。
なんとも切ない幕切れですが、決してハッピーエンドではないところに惹きつけられます。
まふまふのおすすめ曲
ご紹介してきたように、まふまふの曲や歌詞の魅力はライトノベルのような非現実感です。
「会いたいのに会えない恋心」や「等身大のワタシを描いた~」が売り文句の曲にはない、陰の部分が魅力です。
正直にいうと、好みがはっきりと分かれるアーティストだと思います。
一筋縄ではいかない部分に良さを見い出した方は、まふまふの独特な世界観にハマるかもしれません。
そんな方のために、最後に『戯曲とデフォルメ都市』以外のおすすめをピックアップします。
『メリーバッドエンド』
共通の敵を作ってまとまる 集団心理のそれを書きました
出典: https://www.youtube.com/watch?v=kffrKgAN7tI