そもそも氣志團とは?
氣志團は見て通り、ヤンキー系のロックバンド。今回取り上げる『喧嘩上等』のMVの冒頭でも「木更津からやってきたやんちゃでポップなロックバンド」との紹介が入ります。
ジャンルの分類もユニーク。ポップ・ロック、ポップ・パンク――自身をヤンキーとロックの融合である「ヤンク・ロック」とまで述べています。
結成は1997年。かれこれ20年経過した今もなお音楽性に微塵(みじん)のブレもありません。
ヤンク・ロックは違う形で継承されているようにも思えますね、例えばヤンキーとまではいきませんが、ゴールデンボンバーなどは、世界観が近いように感じるのですが。
バンド名の由来は?
あのド派手な衣装は主に「学ラン」をイメージしてお揃いで作成されています。このいでたち、マンガっぽいのです。
コスチュームも含め、「ヤンキー」をメインキャラクターとして前面に押し出しているところに着目してみると、やはりマンガとの接点がバンド名にありました!
所属事務所もソニー・ミュージックアーティスツ、オフィス男闘呼塾エンターテインメントなので、由来するマンガも『魁(さきがけ)!男塾』と思いきや、立原あゆみの『本気(マジ)!』からなのだとか。
作品中の「気志團」をリスペクトしてバンド名にしたのですが、ビジュアル的にコミックバンド的な要素が拭いきれないため、まんま付けるのは立原あゆみさんにあまりにも失礼、ということから旧字を使用して『氣志團』としたのだとか。
意外に、気遣いの人なんですね・・・・・・好感度高いです!
ちなみにどこまでもヤンキーっぽく
とはいえ、バンドの名前もキャラ設定も、コスチュームも、どうしても捨てきれないのがヤンキー風味。これはいろいろな形でどこまでも表れています。
なんと、レーベルの名前は『影別苦須 虎津苦須』(エイベックストラックス)となっているとか。そこんとこ夜露死苦(よろしく)、ですね。
そうです。「よろしく」を語呂合わせで「四六四九」にしないところが氣志團なのです。いわゆるヤンキー風味っていうやつ。
結成20周年
2017年1月8日で氣志團は結成20周年。これを記念して『氣志團結成二十周年記念公演 成人式~YOKOHAMA二十才ごえ~』をパシフィコ横浜で開催しました。
デビュー時からいろいろありましたが、すごいですよね、残っていること。ヤンキーの結束力の強さと言うのでしょうか。
メンバーの白鳥 雪之丞(ユッキ)が療養中のため、無期限の“休学”となっていますが、ほぼ初期のメンバーがしっかりと残っているというのもすごいです。
氣志團といえばこの曲
『One Night Carnival』
連想ゲームで「氣志團」と聞かれたら即座に出る曲名はこれ、『One Night Carnival』(わんないとかーにばる)。歌っているバンド名は知らなくてもこのサビのメロディーは聴いたことあるのでは?
この曲、2002年5月に発売された彼らのメジャー・デビューシングルなのです。
学ラン+リーゼント+サングラスといういでたち、ちょっと懐かしい感じのする90年代のヤンキー三種の神器で身を包んだメンバーたちのライブパフォーマンスは、音楽シーンに新風を吹き込みました。
いやもう、意外にうまい、かっこいい、聴けるバンドだったのですから。
楽曲『喧嘩上等』について
『喧嘩上等』は2014年5月21日リリースの、氣志團17作目のシングル曲。バンド結成以来初のドラマ主題歌です。
尾野真千子主演のフジテレビ系月9ドラマ『極悪がんぼ』(2014年4月14日~6月23日、毎週月曜日21:00 - 21:54放映)。主人公が関西を舞台に極悪人と対決する物語。
このため『喧嘩上等』のMVはドラマの世界観をそのままに、マネージャー役に尾野真千子をアサインするなど凝った作りになっています。