天才・原田真二の名曲「タイム・トラベル」
時代を越えて燦然と輝く名曲
1978年4月10日にリリースされた、原田真二3枚目のシングル「タイム・トラベル」。
当時この曲を知らない若者はいなかった! と断言してもよいほどの大人気でした。
ネット上では「大昔にこんな凄い曲があったの!?」と感嘆する中高生の感想があちこちで見られます。
歌詞そして曲、どちらもまったく古さを感じさせません。
40年が経過した今の時代に新曲としてリリースされても、まったく違和感を覚えないでしょう。
良いものは、時を越えて人の胸を打つという好例です。
作詞は松本隆、作曲は原田真二本人
作詞は、日本語ロックの元祖と呼ばれるグループはっぴいえんどに所属していた松本隆。
今や大御所としてその名を知られる、超有名作詞家です。
そもそもロック指向の原田真二と松本隆の邂逅は、ある意味必然といえましょう。
スピッツのカバーバージョンについて
スピッツバージョンは2011年に放映されたドラマ『僕とスターの99日』の主題歌として起用されました。
翌2012年1月リリースのアルバム『おるたな』に収録。
2017年発売の『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』にも入っています。
このスピッツバージョンとオリジナル・原田真二バージョンはキーが一緒。
アレンジもオリジナルにかなり近く、元の世界を壊さないよう注意を払っていることがよく分かります。
スピッツのボーカル・草野マサムネは、小学生の時高熱を出し寝込んでいる時に初めてこの曲を聴いたそうですよ。
その時「本当にタイムトラベルをした気分になった」と語っています。
スピッツバージョンはAmazonのアルバム試聴及びYouTube動画で聴くことができます。
試聴は上の画像をクリックすれば可能です。
武道館ライブを中心とした動画!
ポップテイストのピアノ弾き語りという感じで始まった「タイム・トラベル」。
キュートなルックスとは裏腹にちょっとしゃがれた声が、独特の雰囲気を醸し出しています。
メロディラインは、当時なら洋楽でしか聴けないような垢ぬけたもの。
最後の部分ではギターがぎゅいんぎゅいん鳴き、リズム隊も思いっきりロックしていましたね!
これが40年前の日本の曲??
皆さんもかなりびっくりされたのではないでしょうか。
2015年に放映されたテレビの生放送ライブの動画が、YouTubeにあります(2018年10月現在)。
三浦大知とNEWSの増田貴久が共演しているのですが、これがまた凄い!!
三浦大知の歌唱力、増田貴久の透明な声質、それを原田真二のハスキーボイスがシメる!!
「水曜歌謡祭2時間SP 原田真二」で是非検索してみてください。
どこまでが夢? 幻想的な世界を堪能しよう!
これは既に夢?
街の外れの古い館が君の家
日の暮れる頃 呼び鈴押した
暗い廊下で 君は無言の手招きさ
蕃紅花(サフラン)色のドアを開けたよ
出典: タイム・トラベル/作詞:松本隆 作曲:原田真二
冒頭1行目から既に怪しい気配のする内容です。
1978年当時でも、一般のお家を「館」とは呼ばなかったと思います。「古い豪邸」とか。
「館」で聖飢魔Ⅱの「蠟人形の館」を連想してしまったのは筆者だけではないと思います。
メロディは全然違いますけれどね!
「蕃紅花(サフラン)色」とありますが、実際にどんな色かご存じですか?
サフランの花は上の画像のように、主に紫色で(黄色などもあります)可憐な姿をしています。
しかし「サフラン色」と呼ばれるものは、こんな感じ。