サビでは冒頭のシンセフレーズが再び登場。

イントロではそういう風に聴こえなかったのに、momocashewの歌が混ざるとここも一気に中国風に。

メロディのセンス、彼女の少女のような声質もその一因でしょう。

しかしその印象を決定付けているのは、サビに至るまでに積み上げたイメージ。

「音楽は時間の芸術」という言葉を体現していますね。

また、Cメロで聴かせる幻想的なサウンドも聴きどころ。

思わずまどろんでしまうような感覚に包まれますよ。

MVを紹介

続いて「RTRT」のMVをご覧いただきましょう!

この曲がアルバムの中から注目されたのは、リリースと同時にMVがYoutubeで公開されたということにもあります。

バンドにとって、アルバムを代表するような1曲だということが垣間見えますね。

AO FUJIMORIの手掛けるキャラクターは歌詞にも登場

MVのイラストを手掛けたのは、メンバーのAO FUJIMORI。

歌詞の中にも登場するキャラクター2人が描かれていますが、この2人にも名前があるんですよ!

顔にお札を貼った男は「QC」。

キョンシーから来るネーミングですね。

対するチャイナ服の女性は「Dr.スズ」。

どうしてドクターなのかが気になるところですが、真相は後に歌詞の項で触れていきます。

MVでのキャラクターの色付けがあると、歌詞の内容にもより入り込めそうですね!

歌詞を解説

ここからが本題。「RTRT」の歌詞の内容を和訳付きで解釈していきましょう。

ストーリータッチに描かれているので、登場人物に感情移入しつつ楽しんでみてください!

やって来たのは中国の妖怪

Hop hop
You came along my secret labotory
Spiky spiky bloody fangs hungry for my Qi

跳ねて跳ねて
君は僕の秘密のラボに辿り着いた
トゲトゲしい血まみれの牙は僕の氣を吸いたがる

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

中国の妖怪、キョンシーは移動するときにピョンピョンと跳ねる描写があります。

妖怪なのにその姿がどこかマヌケで、可愛らしく思える要素になっていますよね。

この歌詞の中でも、ピョンピョンと跳ねてラボと呼ばれる場所にやって来たキョンシー。

人食い妖怪ということもあり、その牙も血にまみれた様子を伺わせます。

このままでは主人公も食べられてしまう!といったところです。

Hold up, mister
Right there, mister
Sit down, mister
How about some retort pouch of curry
Pouch of chili
Pouch of MRE
But you’re rather picky

ちょっと待て、ミスター
そこまでだ、ミスター
座りなさい、ミスター
いかがでしょうか レトルトカレー
レトルトチリコンカーン
レトルトMRE
でも君は好き嫌いが多いみたいね

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

今にも襲い掛かろうとする彼を前に主人公が取った策は、食べ物をご馳走することでした。

そのラインナップはレトルトのものばかり。

チリコンカーンはアメリカ料理の一種。

ひき肉やトマト、インゲン豆、チリパウダーなんかを煮込んだものだとか。

MREはここで何故登場したのかわかりませんが、アメリカ軍が採用している個包装の保存食のこと。

そしてどうやら出されたもののどれもが、キョンシーのお気には召さないようですね。

中国の妖怪ですから。アメリカの食事はそりゃあ合いません。

主人公はマッドサイエンティスト

Well I’ll make you something else
Don’t need to show me how
Since I’m the mad scientist, proclaimed by myself


まあ 他の物を作ってあげましょう
作り方見なくていいよ
なぜなら僕はマッドサイエンティスト 自称ですが

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

そんな彼に対して主人公が取ったのは彼の好きなものを作るという策。

その際、行程を見てはいけないとキョンシーに念を押します。

主人公は自称マッドサイエンティスト。

料理にしても信じられないような作り方がなされているのでしょう。

Zhajiangmian and Xiaolongbao
Wonton and Chashao
Delivery or takeout won’t beat my retort pouch

ジャージャン麵とショーロンポー
ワンタンとチャーシュー
出前も持ち帰りも、僕のラボで作ったレトルトパウチには負けますよ

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai