主人公は自分の作るレトルト食品に絶対的な自信を持っている様子。

これは料理というよりは主人公の発明品に近いのでしょうね。

You’re loving my retort
I’m loving your retort
You’re my only retort
You’re my only retort

僕のレトルトを好きになったね
君のレトルトも好きになったよ
君は僕のレトルト
君は僕のレトルト

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

「食べてしまえばこっちのもの」といったところでしょう。

キョンシーをすっかり虜にしてしまった主人公の様子が伺えます。

「君は僕のレトルト」というのは「僕の思い通りになる」のようなニュアンスでしょうか。

2人に生まれた絆

Crack crack
You stretch your arms out asking for a hug
Hidden under your talisman is your practiced smile

パチパチ パチパチ
君は腕を伸ばし ハグを求めてる
符の下に隠されたのは 特訓した笑顔

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

恐らくこれは数日経った頃の話でしょう。

主人公の料理を食べて過ごすうちに、すっかりと打ち解けた2人。

その料理に対してキョンシーは拍手喝采。

親愛の印にハグを求める様子が描かれます。

「特訓した笑顔」というのは、キョンシーが元は笑うことを知らなかったのを物語るもの。

主人公への感謝を伝えるために、過ごす日々の中でも笑う練習をしていたのでしょうね。

Come here, mister
Help me, mister
Right here, mister
You took up my spoon
Stirring curry
Stirring chili
That’s when I’ve realized
We’ve became family

来て来て、ミスター
助けて、ミスター
こっちこっち、ミスター
君はスプーンを拾い上げて
カレーを混ぜる
チリコンカーンを混ぜる
気付いたら僕らは家族になった

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

そしてなんと、見てはいけないと言っていた料理の行程をキョンシーが手伝う描写が登場。

秘密に踏み込んだ彼は、主人公にとって家族のような存在となっていたのです。

突然の別れ

Then he came
A man in black and white
He’s holding laser guns and Bagua signs
Then he aimed at your slimey skin
And pulled the trigger
Your head bursts

そしてあの人が来た
白と黒を身につけ
手に持ったのはレーザー銃と八卦図
君のぬるぬるの肌を狙って
引き金を引いた
君の頭が張り裂ける

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

キョンシーと主人公の絆が生まれたのも束の間のこと。

キョンシーを退治すべく表れたのは八卦図とレーザー銃を持ったSFじみた道士。

主人公の親愛なるキョンシーは、なんと道士に撃ち殺されてしまいます。

Shh
I’ll stitch you back up
Don’t need to show me how
Since I’m the mad scientist, proclaimed by myself

シーッ
元に戻すから
やり方見なくてもいいよ
なぜなら僕はマッドサイエンティスト 自称ですが

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

なんとも衝撃的な突然の別れ。

死んでしまった彼を目の前にして主人公が思い起こしたのは、自分がマッドサイエンティストだということ。

自分なら、彼のことだって直せるはず。

マッドサイエンティストだとは言え、死んだ者を蘇らせることなど出来るのでしょうか?

I’ll give you plastic eyes
And give you nylon hair
And I’ll make sure I get your talisman repaired

プラスチックの目玉もあげるから
ナイロンの髪の毛もあげるから
符も任せて 必ず直すから

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

作り物の目玉や髪の毛を持ち出す主人公。アンドロイドを彷彿とさせますね。

Shark fin soup or Dim sum
Dumpling or Peking duck
Nothing I make is gonna bring that charm inside you back
But you’re still my RTRT
I’m seeking for RTRT

フカヒレスープと飲茶
餃子と北京ダック
どれを食べさせても昔の素敵な君にはもう戻れない
それでも君は僕のレトルト
レトルトを求めている

出典: RTRT/作詞:momocashew 作曲:momocashew、Yamato Kasai

しかしそれもどうやら叶わなかった様子。

作り物のパーツを付けてみても、好きな食べ物を与えてみても彼が息を吹き返すことはありませんでした。

死んで尚、彼の面影を求める主人公に切なさが募ります。

ここで目を引くのが主人公の言う「それでも君は僕のレトルト」という言葉です。

主人公の作ったレトルト料理をきっかけに家族となった2人。

これには「死んでしまってもこの絆が消えることはない」という意味が込められているのでしょう。

まとめ