どうせなら自分の気持ちが雪になって、相手の頭上に降ってくれれば…ということでしょうか。
自分の想いが雪になるって、なんだかロマンチックです。
雪は冷たいけれど、ふわふわして柔らかいもの。
そこから包み込むような優しさをたとえているのでしょう。
直接抱きしめることはできなくとも、せめて雪になって…ということかもしれません。
それほどまでに相手のことが好きなのですね。
同時に、相手に自分との思い出を忘れないでいて欲しいと感じているようです。
なかなか会えなくても、好きな人と一緒にいる時間は素敵なひと時。
相手もそうであってほしいのでしょうね。
運命が導くもの
折角素敵な人に巡り合えたのに、運命は過酷です。
しかし運命がくっつけてくれないからといって、それで諦める二人でもありません。
何度運命に引き裂かれようとも、互いを想い続けるスタンスを貫き続けます。
「運命」は最初から決まっていた?
運命 それは産まれたとき
定められた道だった?
出会えたことだけで
明日のふたりの希望に繋がるけど
出典: 運命/作詞:Kumi Koda 作曲:hirofumi Hibino
運命は最初から決まった一本道と語る人もいれば、努力次第で変えられるという人もいます。
どちらであっても、この二人は出会う運命だったのかもしれません。
恋というのは計り知れないパワーがあるもの。
生きる原動力にもなり得ます。
この二人にとってもそうだったのでしょう。
とはいえ、なかなか会えないのは辛いものです。
もしかして、それさえ最初から決まっていた運命だったというのでしょうか。
こんな切ない恋をするのが運命?
だとしたら、それはそれで悲しすぎますね。
涙は雨に
冷たい雨が
頬を濡らせば
君が泣いているようで…
出典: 運命/作詞:Kumi Koda 作曲:hirofumi Hibino
雨はしばしば涙にたとえられます。
降りしきる雨とそれによる寒さを覚えた時、好きな人が悲しんでいるように見えたのでしょう。
好きな人ができるとついついその相手のことを考えがちですが、雨ですらもその人の涙に感じられるようです。
何故泣いているのか分かりませんが、好きな人には幸せになってほしいもの。
この歌詞の主人公は、心を痛めているように感じられます。
運命を諦めないでいる
大きな翼で君のところまで
飛んでいき暖め話したい
朝まで君がそっと
眠りにつくまで
傍にいたい そんな運命と信じて
出典: 運命/作詞:Kumi Koda 作曲:hirofumi Hibino
大切な人が悲しんでいるのなら、多くの場合は慰めたいと思うでしょう。
ですがその人はそばにいません。
「その人のところへ飛んで行ってしまいたい」というのは、よく使われる表現です。
この歌詞も同じような感覚でしょう。
それだけでなく、飛んできた翼で相手を抱きしめたいとしています。
羽毛布団やダウンコートのように、翼はふわふわして温かいというイメージからでしょう。
もちろん、これは現実的な話ではありません。
翼なんてないし、会いに行くことも許されない。
それでももしかしたら。
将来一緒になることができて、こういうことができるかもしれません。
そしてそうなる運命であればと願っています。
今は一緒にいられなくても、いつか一緒になれるかもしれない…二人はこの恋を諦めていないのです。
近くて遠い距離
未来は誰にも分からないからこそ、二人は「いつか一緒に」と思っています。
しかし、少なくとも今は一緒にいられません。
諦めていないとはいえ、今一緒にいられないという時点で辛いことでしょう。
辛くて苦しいと、現実逃避してでも幸せな夢を見ることも。
そうなった時、夢と現実が交差を始めます。