必死にもがいている
哀しい欲望に
手を伸ばし続けて夢を見る
何もかも嘘に塗れた眼の中に
真相が隠れたまま
希望の淵に飲まれて
沈んでしまった本当の答えを
探し続けながら
出典: レイメイ/作詞:さユり、Hiro 作曲:さユり、Sho
成し遂げたい「願望」を胸の内に秘めているのが分かります。
しかし、それを「欲望」というネガティブな言葉や「希望」という不確実な言葉で表現。
自分の向かいたい場所へと進みたいのに、いくつもの足かせがあるように読み取れます。
「願望」自体が達成困難な目標なのか。
それとも、何かが達成を邪魔しようとしてくるのか。
どちらなのかは定かではありませんが、がむしゃらに「もがいて」いるのではないでしょうか。
あるべき所へと帰るために
何百回でも遮るモノに
翳してみせる僕の願い
必ず君に伝える日まで
正しさは譲れないから
進み続けてゆくの
何度でも彷徨いながら目指して
いつか黎明の元へ帰る時まで
痛む泥濘の中で祈りを描くよ
心配ないと言い聞かせながら
今 歩き出すの
出典: レイメイ/作詞:さユり、Hiro 作曲:さユり、Sho
どれだけ自分の歩みが邪魔されたって、止まることなく進み続けてみせる。
自分の信念を曲げることなくひたすら貫き通す。
真っすぐで鋭い歌唱にマッチした歌詞が放たれます。
「黎明」に「帰る」という表現をしているのが気になりました。
通常、目的地へは「行く」と表現しますね。
つまり、「自分の本来いるべき場所へ戻る」ためにもがいているのです。
先ほどご紹介した「カムイ(=神様)」という考え方。
あくまで自然界の何かに神様が「宿っている」という意味を持ちます。
神様には本来帰るべき場所があるという解釈もできますね。
さユりとHiroは使命を持ってこの世に放たれた。
そして「エゾオオカミ」に宿る「カムイ(=神様)」のように、あるべき場所へと帰る。
そんなニュアンスではないでしょうか。
MVで描かれた絵
冷たい約束の絵を
繋ぎ合わせた道を往く
重ね合う夢に
息吐く場所など無いと
心は怯えながら
鼓動は光求めて
不自由な軌道を選んだ
それが今を苦しめても
出典: レイメイ/作詞:さユり、Hiro 作曲:さユり、Sho
こちらの表現もMVと一致しています。
MVでは床一面に模様のようなものが描かれていましたね。
これがここでいう「約束の絵」を表現しているのかもしれません。
向かうべき地へと気を休めることなく進み続けてる。
決して楽な道ではなく、様々な困難と向き合っている。
彼らがいばらの道を切り開いていることが読み取れます。
やり直しはきかない
もう一回はない!
愚かな程に望んでしまう光る世界
抱えて押し潰されかけても
後悔なら呆れる程に
繰り返してきたけど
真実はもう失いたくないから
歪な運命の中に囚われている
荒ぶ人生を共にあなたと歩くよ
涙の果ては此処ではないと
また夜を渡ってゆく
出典: レイメイ/作詞:さユり、Hiro 作曲:さユり、Sho
人生は一度きり。
宿命とも呼べる「困難な運命」を辿ったとしても、それを乗り切るかどうかは自分次第です。
今はまだ光が見えず闇の中でもがき続けているけど、きっといつか夜は明ける。
そう信じてひたすら邁進する覚悟が描かれています。
深く深く堕ちてでも使命を全うする
深い旅をしよう
その先はほとんどが罪かもしれないし
永い地図を記そう
その先はほとんどが
失ってばかりかもしれないけれど
青い星を巡って
分かってたって僕らきっと、
苦しみさえ引き連れて
逃げることなんて出来なかったから
最後の最後に
たった一つの答えにたどり着くまで
決して止めてはいけないのだと
きっと誰もが知っていた
深層へ
出典: レイメイ/作詞:さユり、Hiro 作曲:さユり、Sho
いつか目指す場所へたどり着くために、困難ばかり待ち受けているとしても構わない。
いっそ深く深く闇に堕ちてしまおう。
そんな風に、全ての負の出来事すら受け入れています。
心の深いところで「進み続けなければならない」という声が鳴り響く。
まるで運命の導きのように。
彼らは自身が何か「使命」を負って生まれたと確信しているような印象を受けます。