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2018年06月12日更新

Discommunication/9mm Parabellum Bulletの歌詞を解釈!コード譜も

衝動的でありながら、緻密なバンドアレンジ、人間の感情を鋭く切り取るメッセージ性で音楽界に衝撃を与え続けてきた9mm Parabellum Bullet。メジャーデビューを果たしたEP「Discommunication e.p」から、ヘッドタイトルの「Discommunication」の歌詞を、コード付きでご紹介します。

9mm Parabellum Bullet

皆さんは、9mmパラベラム弾を知っていますか?


主にサブマシンガンなどに装填される、拳銃用の弾薬です。


2007年、「Discommunication e.p」を携えて、9mm Parabellum Bulletが音楽業界に殴りこんで来た時の衝撃は未だに忘れられません。


それこそ、マシンガンで蜂の巣にされたような気持ちでした。


ヘッドタイトルの「Discommunication」が発表された瞬間、日本の音楽界はプロ、アマ問わず一つの決断を迫られます。


すなわち、「9mm Parabellum Bulletを意識するか、しないか」を。


音楽に限りませんが、時代には必ず潮流があり、静かな海がと共に波打つように、動き出す瞬間があります。


2007年、9mm Parabellum Bulletは紛れもない「」でした。

音楽界という戦場

特に反射の速い若い人たちは、9mm Parabellum Bulletを受け入れることを選びました。


一時期、アンダーグラウンドシーンを見渡せば、9mm Parabellum Bulletか凛として時雨の模造品があふれ返ったものです。


皆がマシンガンを手に取り、戦場に向かいました。


ある人は弾切れを起こし、またある人は覚悟が足りず、次々に消えて行きました。


そんな中、9mm Parabellum Bulletは未だシーンの最前線に立ち、戦い続けています。


彼らの魅力とは、一体何でしょうか?

9mm Parabellum Bulletの魅力

9mm Parabellum Bulletの「情けなさ」

9mm Parabellum Bulletのファンの方は、怒るかもしれません。


しかし、本当の9mm Parabellum Bulletファンなら、納得してもらえるでしょう。


9mm Parabellum Bulletは「情けない」のです。


どこか「ダサい」のです。


何だか「笑ってしまう」のです。


否定しているわけではありません。むしろそれこそが、9mm Parabellum Bulletの魅力なのです。


衝動的だが、どこか乙女チックな歌詞


テクニカルだが、前時代的なギターフレーズ。


男らしく、かつ演歌や歌謡曲を感じさせるリズム。


9mm Parabellum Bulletほど「ダサかっこいい」という言葉が当てはまるバンドを知りません。


9mm Parabellum Bulletが、ただスタイリッシュでテクニカルなバンドであったなら、ここまで支持は得られなかったような気がします。


泣きながら銃弾を乱射し続ける彼らの姿が、紛れもない「リアル」を感じさせます。

Discommunication

「孤独」を描く

9mm Parabellum Bulletの記念すべきメジャーデビュー作品「Discommunication e.p.」。


ヘッドタイトルの「Discommunication」は、直訳すると、「コミュニケーション不全」、または「相互不理解」です。


曲のリズムが裏打ちを多用した、いわゆる「ディスコパターン」なので、ダブルミーニングではないかと個人的に思います。


「Discommunication」では、女性目線で、他者に理解されない「孤独」を描きます。


幾何学模様のような規則的な冷たさと、突っかかってこけてしまったような滑稽さを併せ持った9mm Parabellum Bulletらしい楽曲です。


ただ切なく衝動的な楽曲では出せない、深い情感が表現されています。


メロディが若干演歌調なのも特徴で、特にサビの部分はアコースティック一本で弾いても面白いです。


歌詞と、コードをご紹介していきましょう。

「Discommunication」の歌詞とコード

Dm C/D Dm C
手のひらで枠を作り景色を切り取って
Dm C/D Dm C
焼き付ける まぶたの裏 残るように
Dm C/D Dm C
適当な相槌の腕と品を上げて
Dm C/D Dm C
嘘でもない本当でもない愛を探す

出典: Discommunication/作詞:菅原卓郎 作曲:9mm Parabellum Bullet

「枠を作る」という外界への拒絶と、拒絶さえ残したい寂しさ、あるいは見たくないものの中に紛れ込んだ、自分にとって大切なものを探すような歌い出しです。


自分を偽ってまで手に入れた愛情は、不要と言えるほど満たされているわけでもなく、必要と言えるほど純粋でもない。


拭えない虚しさは揺れ続ける振り子のようです。


豆知識ですが、相槌には「へぇ」と、「そうなんだ」だけでなく、相手の言葉をそのまま返す、または話を広げるために疑問系で聞くなどの、小ざかしい技術が存在します。

A# Dm A# Am
喋るな 心が聞き取れなくなるから
A# Dm A# Am
予定が壊れて直してる暇もない
Dm Gm C F Dm Gm C Am
朝までかけて近付いても 最後の最後にすれ違う
Dm Gm C F Dm Gm C
わたしはあなたの探し物 早くここまで迎えに来て欲しいの

出典: Discommunication/作詞:菅原卓郎 作曲:9mm Parabellum Bullet

人を心から信用できない寂しさと、誰も来ない場所で独り迎えを待つ孤独が対比を描いています。


誰かに心を開くのは、とても難しいですね。


サビのコードが、見事なほど歌謡進行で、リズムと相まって渚を感じます。


改めて9mm Parabellum Bulletの凄さを感じました。

手のひらで影を作り眩しい目をこらす
焼き付ける まぶたの裏 残るように
動くな 事件が読み取れなくなるから
証拠が消えたら暴き出す術もない
朝までかけて近付いても 最後の最後にすれ違う
わたしはあなたの探し物 早くここまで迎えに来て欲しいの

出典: Discommunication/作詞:菅原卓郎 作曲:9mm Parabellum Bullet

そして、救いを待つ

街灯を目指しては光に焼かれる蛾は、何を望んでたのでしょうか。


ロウで固めた翼で飛び立ったギリシャの男は、何処を目指したのでしょうか。


裏切りを恐れるなら、孤独を選ぶ、という行為自体はとても合理的なものです。


愛情と孤独は、これまでもこれからも、手を繋ぐことはないでしょう。


だから、待ちたいと思います。


死地に入ってなお、差し伸べてくれる人の手を。


握り返す力を。


願わくば、自ら踏み込む勇気を。

穿たれた心の穴

何だか最近、「仕方がない」ことが増えた気がします。


大人になるということは、あきらめることが上手くなることだそうです。


本当にあきらめるのが上手ければ、きっとあきらめたことにも気づかないのでしょう。


9mmパラベラム弾で撃ち抜かれた穴を見て思い出します。


私たちは、相変わらず何もあきらめられていないことを。


あきらめなくても良いことを。

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