ついにエルマ側の視点が語られる
エルマとエイミーの関係性
今回はその中に収録される「心に穴が空いた」をピックアップしていきます。
「心に穴が空いた」は「だから僕は音楽を辞めた」に対比する楽曲です。
というのも、登場人物2人の視点が逆になって歌われています。
「心に穴が空いた」では主人公はエルマ、君はエイミー。
「だから僕は音楽を辞めた」では主人公はエイミー、君はエルマになっているのです。
心に穴が空いてしまったのはエルマかエイミー、どちらなのでしょうか?
「だから僕は音楽を辞めた」の内容をチェック
基となる「だから僕は音楽を辞めた」の内容を少しチェックしてみましょう。
エイミーはエルマについての歌を書き続ける青年。
いつしか音楽職に就きました。
おそらく作詞や作曲をしていたのでしょう。
ところが彼は職業としての音楽が苦痛となり、辞めることを決意しました。
お金を稼ぐための音楽とエルマを原動力とする音楽が、上手く一致しなかったのです。
十分な収入を得られずに貧困生活を送っていました。
楽曲内でエイミーは「あんた(エルマ)のせいだ」と口にします。
「だから僕は音楽を辞めた」自体も素晴らしい楽曲でした。
謎多きエルマ側の視点が綴られるということで、ファン目線ではとても嬉しい展開ですね。
ちなみに「だから僕は音楽を辞めた」の詳しい内容は以下の記事からも確認できます。
ヨルシカ【だから僕は音楽を辞めた】MVの意味を徹底解説!青年の後を少女がついてくる理由とは…? - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
青年の後を少女がついてくる理由とは…?ヨルシカの1stアルバム表題曲『だから僕は音楽を辞めた』のMVを徹底解説してみました!美しいアニメーションで描かれるストーリーに注目です♪
MVをチェック
ボロボロになった人形の意味は?
こちらは「心に穴が空いた」のMVです。
美しい北欧風の街並み…。
描かれていたエルマのストーリーそのものですね。
胸にポッカリと穴が空いた人形が印象的です。
操り人形の糸がついていて、顔が塗りつぶされて、穴が空いて…。
白い服も薄汚れてしまっています。
なぜこんなにボロボロなのか、気になりますね。
それでは歌詞の考察へと移りましょう。
あの出来事を忘れたい
穴が意味するのは?
小さな穴が空いた
この胸の中心に一つ
夕陽の街を塗った
夜紛いの夕暮れ
出典: 心に穴が空いた/作詞:n-buna 作曲:n-buna
心に穴が空き始めた瞬間を描いています。
この穴は「虚無感」や「絶望」の象徴でしょう。
「開く」ではなく「空く」という言葉を使っているので、虚しさがより強調されています。
そしてMVでは無情にも穴から木漏れ日が差し込んでいましたね。
ここでも夕日が穴を照り付ける光景が演出されているのでしょう。
また、夕方から夜にかけては人の心が高ぶる時間帯ともいわれています。
忘れたい記憶の存在
忘れたいのだ
忘れたいのだ
忘れたい脳裏を埋め切った青空に君を描き出すだけ
出典: 心に穴が空いた/作詞:n-buna 作曲:n-buna
心に穴を空けた出来事。
それは一種のトラウマのように、心にまとわりついているのでしょう。
消し去れないからずっと胸の痛みが続く。
だから何度も忘れようとしているのだと思います。
どんな出来事が穴を空けたのでしょうか?
そして、頭の中にはエイミーがいます。