独特な曲調がクセになる
アルバム「素。」の流れを変える楽曲
2011年6月1日に発売された3枚目のアルバム「素。」に収録されています。
「なめとんか」は「裏拍」にアクセントをおいた独特なサウンドが特徴。
ボーカルのメロディラインも、「半音」や「裏声」を多用することで非常に癖が強くなっていますよ。
アルバム内の流れをガラッと変える役割を果たしているといえるでしょう。
ドスの効いた台詞がカッコいい
「なめとんか」はどんな状況で発した言葉?
タイトル「なめとんか」にはどんな意味が込められているのでしょうか?
一般的に堪忍袋の緒が切れたときに吐き捨てる台詞な気がしますね。
この楽曲はいわゆる「ダメ男」との関わりが歌われています。
付き合っている相手に迷惑をかけては、謝って許してもらう。
これを何度も繰り返している人ってたまにいませんか?
人は誰でも失敗するもの。
そして許し合って生きていきますね。
でも、失敗から学ぼうとするかどうかで随分と将来が変わっていきます。
この楽曲で歌われているのは「学ぼうとしない」タイプの男性。
何度も許し、何度も受け入れてきた。
でもそろそろ限界。
「お前、ここまで振り回して許してとか、なめとんか?」
我慢してきた感情が噴出してこの台詞が吐き出されたのです。
ドスの効いた言葉を吐き捨てるのが、「お姉さま」っぽくてカッコいい(笑)
誰かにイライラしつつも耐えている人は「スッキリ」すること間違いなしですよ!
それでは歌詞の内容を見ていきましょう♪
振り回されることにウンザリ
好きな反対は無関心
別にいい どうだっていいよ Ah- Ha- あんたなんて
好き勝手 やってればいいよ Ah- Ha- 興味ないわ
出典: なめとんか/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
ここでは「嫌い」という感情を通り越して「無関心」を表現しています。
これって信頼関係が完全に崩れた深刻な状態ではないでしょうか。
「好きの反対は無関心」という言葉があります。
「好き」という気持ちも「嫌い」という気持ちも、相手に関心を向けているという点で一緒。
「嫌だ」と感じるのには少なからず「期待」があって、それが裏切られた状態だからこそ不快になります。
しかし、「無関心」になるとどうあがいても「好き」にも「嫌い」にもなり得ないのです。
だってそもそも期待していないから。
何したって嬉しいと感じることも、裏切られることもないから。
信頼しているから傷つけられた気分になるだけ。
「どうでもいい」という状態は、信頼関係の再構築ができないレベルといえるでしょう。
許しを請う姿に呆れる
「ごめんなさい」「許して」だなんて Ah- Ha- 今更何よ
好き勝手 やってればいいよ Ah- Ha- もう手遅れよ
出典: なめとんか/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
相手は主人公へ対して、過去に「傷つける行為」をしたようです。
しかも、その自覚を持ったうえで謝罪してきています。
でも、この文面からは反省していない印象をうけますね。
だって「許し」を求めているから。
本当に謝罪したいというより、「自分を許してほしい」という願望からの行動なのでしょう。
それを読み取った主人公は軽くあしらっています。
「手遅れ」…そう、物事には許せることと、許せないことがあります。
後者は「信頼関係」すら揺らぐほどの裏切りが主な原因。
一度「信頼関係」が崩れてしまえば、再構築するのは至難の業。
それを意識せずむやみに「許し」を求めてしまっては、さらに不信感を深めるだけです。
何だか認識がすれ違っている印象を受けますね。