【僕がどんなに君を好きか、君は知らない/郷ひろみ】バラード3部作の記念すべき1作目！歌詞に迫る！

“素顔を見せる”を“スッピン”と解釈してみました。

メイクをしない素顔、素のままのスッピンを見せられるのは心を許したからこそできること。

素の顔を見せる相手が僕以外にいる現実が、僕を苦しめます。

いつもキレイにしてきちんとした君はもちろん素敵だけれど、そのままの君を見てみたい僕。

ネガティブで弱音を吐く君も、疲れた様子の素顔の君も僕は愛する自信があります。

だからためらわず僕に素顔を見せて欲しいけれど、それは叶わない夢なのですね。

君を愛することを次第に罪と思うようになってしまいます。

思うようにならない現状にいらだつ様子が見えてきます。どうにもならない今の二人の関係。

僕が君を愛していることは間違いないけれど、愛を続けていく自信は段々と小さくなっていきます。

強すぎる愛を君にぶつけようとしてみても、君の本当の姿が見えません。

自分が想っている愛は真実なのに、届く宛がないまま自分を苦しめています。

会うことさえ思い通りにならない二人なら、会わなければ良いのです。

二人が会うことを止めれば、愛が届かない苦しみからは解放されます。

それは君と会わないままこの後の時間を生きていくことと比べて、どちらが辛いのか…言うまでもありません。

自分の中では答えは決まっています。

僕が君を好きなことに何の変わりはありません。僕は僕のままで君を愛し続けます。

歌は苦しいほどの切なさを抱えたまま最終章を迎えます。

君を想う気持ちは本当の愛のはずなのに、続くのは苦しみだけ。

行き場を失った僕と愛が宙を彷徨います。

君からの言葉で現状を慰めて欲しくても届かない所に居る君。

君を嫌いになるなんてとてもじゃないけれど出来ないから、せめて君の声だけでも聞こえるように君を求めています。

「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」は、作曲をした楠瀬誠志郎さんのアルバム曲として1989年に発表されています。

郷ひろみさんの音楽活動の上でも重要な位置を占める「バラード3部作」は、1993年から1年ごとにリリースされました。

1993年の「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」、1994年の「言えないよ」、1995年の「逢いたくてしかたない」。

贅沢な楽曲リリースの方法ですよね。

今なら3つ連続配信なんて方法になりそうですが、1年に1曲づつ楽曲を作り上げていきました。

そして今尚歌い継がれる名曲たち。

特に1曲目の「僕が君をどんなに好きか、君は知らない」はメロディーの美しさが心をとらえます。

作曲家楠瀬誠志郎さんのメロディラインでバラードの神的存在となりました。