「マクロスF」を飾る名曲「ノーザンクロス」
カリスマ的人気を誇るシェリル・ノーム
今回はシェリル・ノーム starring May'nが歌う「ノーザンクロス」をご紹介します。
「マクロスシリーズ」のひとつ、「マクロスF(フロンティア)」から生まれた楽曲です。
このアニメは2008年に放送されました。
あれから10年が経つので、作品のことをよく知らないという人もいるかもしれませんね。
まずはあらすじを見てみましょう。
西暦2059年。(中略)第25次新マクロス級移民船団「マクロス・フロンティア」は、1,000万人規模の居住民を乗せて銀河の中心を目指す航海のなかにあった。ある日、(中略)トップシンガー「シェリル・ノーム」がコンサートツアーのためフロンティアに来訪する。美星学園航宙科の高校生「早乙女アルト」はステージ演出のエア・アクロバットに参加し、観客の女子高生「ランカ・リー」と出会う。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/マクロスF
ディーバと称され銀河を虜にしているトップシンガーのシェリル・ノーム。
そして彼女に憧れ歌手を目指し、やがてトップアイドルとして大きな役割を担うことになるランカ・リー。
2人の歌姫と、2人が想いを寄せるパイロットの青年・早乙女アルト。
3人の三角関係と、歌、そしてバジュラという地球外生命体との戦闘が絡み合い物語が展開します。
歌唱担当はMay'n
「マクロスシリーズ」において歌は切っても切り離せない重要な要素です。
圧倒的歌唱力を誇る設定のシェリルの歌唱パートを歌手のMay'nが担当しています。
現在人気アーティストのひとりとして活躍する彼女が、一躍有名になったきっかけがこの作品なんですね。
「マクロスF」関連の楽曲はいわゆるキャラクターソングという括りです。
一般的には声を担当する声優が、そのキャラクターとして歌うもの。
しかし、シェリルの場合はMay'nの歌声=シェリルの歌声なんですね。
キャラクターの声に寄せず、彼女の歌唱力をフルに活かしているのが特徴といえます。
アニメではどこで流れた?
後期EDテーマ曲
「ノーザンクロス」は後期EDテーマ曲として使用されました。
具体的には第16話から使われています。
ただ、「マクロスF」はストーリーの内容によってOPやEDテーマ曲が変わることがしょっちゅう。
正式な後期EDテーマ曲は「ノーザンクロス」でしたが、話の展開によって違う楽曲が流れることも。
実際に使用されたのは第16話〜18話、それと第22話〜24話となります。
劇中でも使用
あらすじをご紹介する際に、本作にとって歌は欠かせない要素だとお伝えしました。
劇中でも毎回複数の楽曲を歌うシーンがあったり、挿入歌が登場するんですね。
「ノーザンクロス」も第22話と最終話で本編中に登場します。
各楽曲の使い所が見事で、歌の持つ力を感じることができるアニメともいえます。
「ノーザンクロス」はシェリルの叫び
第16話からの展開
「ノーザンクロス」が使用される第16話から、シェリルの置かれる状況は一気に過酷なものへとなります。
冒頭ではトップシンガーとして絶大な人気を誇っているシェリル。
ところが、第16話以降シェリルは栄光の光のなかから絶望の闇へと落ちていきます。
自分に憧れて歌手になったばかりのランカが台頭し、彼女の特殊な力も相まって世間はランカフィーバー一色。
トップシンガーとしての名声やプライドが崩れ落ちていきます。
追い打ちをかけるように自身が不治の病に冒されていることも知らされ……。
アニメの前半では圧倒的なカリスマ性で周囲を魅了していた彼女が、一転ボロボロの姿になるんですね。
そんな彼女が「また歌おう」と再起したのが第22話「ノーザンクロス」。
楽曲名がサブタイトルに冠された回です。
ランカのために戦うアルトを見送った後、シェルターに逃げたシェリルはそこで怯える人々を目にします。
自分の歌の持つ力、歌うことの意味をもう一度見出した彼女はシェルターのなかで歌い始めるのです。
歌うことにすべてを捧げてきた彼女が歌う渾身の1曲。
それが「ノーザンクロス」でした。
暗闇のなかもがいていた彼女が、絞り出すように歌い上げるこの楽曲に泣いた視聴者も多いでしょう。
このシーンで歌われたことを前提に、このあと歌詞について見ていきたいと思います!