「忘れられないの」から読み取る心情

CM主人公の切なさを演出

SoftBank TVCM 「速度制限マン」篇をご覧になったことはありますか?

サカナクション楽曲「忘れられないの」が、広瀬すず演じる主人公の切なさを演出しています。

スマホ画面をひたすら遮られているCMに見えるのですが…。

実は「忘れられないの」の歌詞を紐解くことで、物語の背景が分かる仕組みになっています。

設定にも注目

部屋に積まれている段ボール。

これは上京したての室内を表現しています。

切なそうにスマホ画面を覗くのはなぜでしょうか?

また、どうして浮かない表情をしているのでしょうか?

歌詞の意味を紐解いていきましょう!

レトロな演出のMV

ここでもネタが隠れている

こちらのMVでは「忘れられないの」のフルバージョンをチェックできます。

レトロな演出が見ていて面白いですね。

後半でCMの「速度制限マン」が登場することには気が付きましたか?

何とも自然に溶け込んでいますよ。

80年代のAORをリスペクト

「忘れられないの」は80年代のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)をリスペクトした楽曲です。

AORとは大人向けの落ち着いたロックという意味。

確かに、どこか懐かしい哀愁漂う曲調にグッと心を掴まれますね

言葉選びもとても美しいです。

それでは、歌詞の考察へと進みましょう!

新生活を始める主人公の心情は?

CMと同じく「忘れられないの」の主人公は新生活を始めます。

ですが、何だか浮かない様子

モヤモヤの正体を探りましょう。

まだ残る未練

忘れられないの

春風で
揺れる花
手を振る君に見えた

出典: 忘れられないの/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi

何を忘れられないのでしょうか?

歌詞から季節は春であることが読み取れます。

春といえば新生活の季節。

新しい旅立ちとともに別れも経験します。

最後の行では「君」という人物が登場しました。

ここでは「君」への未練が歌われているのかもしれません

上京した主人公は、地元に残った「君」に会いたい気持ちを抑えています。

でも、抑えるほどに逆に気持ちは膨らみ、切なさから花と「君」を重ね合わせたのでしょう。

4行目の歌詞で描かれている、僕に対して手を振っている「君」の姿。

それは別れを告げているのか、もしくは主人公の新生活を祝福しているのでしょうか。

主人公の忘れられないという思いから分かるのは、主人公の「君」に対しての特別な想いです。

友達だったのか、恋人だったのかは分かりません。

しかし主人公が「君」のことを好きであることは疑いようのない事実でしょう。

淋しさもいつか過ぎ去る

新しい街の
この淋しさ
いつかは
思い出になるはずさ

出典: 忘れられないの/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi

上京して新しく住むことになった街。

新生活に心躍る…というワケではなさそうです。

地元の仲間を想って孤独を味わっているのでしょう。

今はなかなかポジティブになれなくても、時間は過ぎ去ります。

とりあえず前に進んでいれば、いつか新しい出会いにも恵まれるはず。

ふとした時に「淋しさ」も消えるでしょう。

そんな明るい未来への期待を後半では歌っているのではないでしょうか。

新しい場所へ飛び込むということには必ず不安が伴います。

主人公にとって初めての経験といえる新しい場所での生活。

主人公は見知らぬとしで独りでいる淋しさを消し去りたいのでしょう。

そのためにまだ先が見えぬ未来への不安を払拭しようと、明るい未来を思い描いているのでしょう。