最後のオリジナルアルバム「SHINE LIKE A BILLION SUNS」より「A HUNDRED SUNS」を紹介

BOOM BOOM SATELLITES【A HUNDRED SUNS】歌詞を和訳&解釈!希望の先への画像

今回紹介するのは、2015年2月4日にリリースされたBOOM BOOM SATELLITES(以下ブンブン)の最後のオリジナルアルバム「SHINE LIKE A BILLION SUNS」に収録されている「A HUNDRED SUNS」という楽曲

そう、ファンの方なら当然ご存知のことですが、ボーカルの川島がこの翌年10月9日に逝去しました。

このアルバムの制作が行われていたのも、まさに闘病生活の真っ只中。

限られた命の中で音楽を少しでも長くやるためにと、延命処置も敢えて受けないような決断もしています。

余命を宣告された後の2年間も、川島はギリギリまでミュージシャンであり続けたのです。

活動初期の頃から彼は脳腫瘍を患っており、たびたび手術と再発を繰り返してきました。

そんな事情を抱えながらも20年もの間一線を走り続けて来たことを思うと、本当に強い人だったんだなということを思い知らされますね。

希望を与えてくれる1曲

この「A HUNDRED SUNS」を紹介する上では、絶対にこのことには触れておかないといけないと思いました。

何故なら闘病の只中で制作された楽曲だというのに、その音像は希望に満ち溢れているんです。

いえ、闘病の只中だったからと言った方が正しいのでしょうか。

制作が行われる中、川島はいつも変わらず笑顔だったといいます。

ミュージシャンというのは人に希望を与える存在。

余命を宣告されても尚、気さくに振る舞う川島の姿はまさに希望そのものだとは言えないでしょうか。

状況は人それぞれ違っても、この曲はきっと何か迷えることや不安を抱える人にとって希望を与えてくれるような、元気づけてくれるような1曲となっているはず。

最後までミュージシャンであり続けた川島の想いが宿っているのですから。

光の中を突き進むような感覚

キラキラとした星空を彷彿とさせるような、煌びやかなシンセサウンドが彩る楽曲前半部分。

サビに差し掛かるとビートは激しく刻まれだし、高揚する想いを叫ぶかのような川島の歌が繰り広げられます。

そのまま後半へ向けて勢いを増していく楽曲は、まるで光の中を突き進んで行くかのような印象。

楽曲は3分と短く、シンプルな構成になっている分ストレートに刺さるものがあります。

静かに幕を閉じるその余韻も、また味わい深いですね。

気になってくるのは当然どんな歌詞でこの曲が歌われているのかということ。

ここからその内容を和訳しながら読み解いていくこととします。

日の出を待ちわびる主人公…だけど夜も

Waiting for
Waiting for the sunrise.
I'll never stare at walls alone
Shooting star
From the sky straight to your heart
Dancing like you're in the air

出典: A HUNDRED SUNS/作詞:BOOM BOOM SATELLITES 作曲:BOOM BOOM SATELLITES

「待っているんだ

日の出を待っている

この先も1人で壁を見つめるようなことはない

流れ星は

空から真っ直ぐに君の心へと向かって

宙を舞うかのように君は踊り出す」

日の出というのは、一日の始まりを意味するものでもあります。

その日の出を待っているという表現は、すなわち次の日を待っているということ。

閉じこもって壁を見つめているのではなく、外で日の光を浴びてまた新しい一日の始まりを感じたい。

そんな気持ちが表現されているのではないでしょうか。

同じように夜にだって心躍るような景色は繰り広げられています。

ふと流れ星を見つけたときのワクワクする感覚は、きっと誰しも同じですよね。

夜だって朝だって同じぐらい美しい

Chasing shadows,I'm just a stargazer
And I know all we need is the sunrise

出典: A HUNDRED SUNS/作詞:BOOM BOOM SATELLITES 作曲:BOOM BOOM SATELLITES

「影を追い掛ける僕は、今まさにスターゲイザーと呼べるだろう

それと同時に僕らは太陽が昇ることも望んでいる」

影を追い掛けるというのは、すなわち夜の時間も楽しんでいるということでしょう。

スターゲイザーは星を眺める人のことなので、その点も合点がいきます。

夜だって朝だってそこには美しい景色が繰り広げられるということが、先述の部分から続けて描かれていますね。

状況に屈しない強い面を覗かせる主人公

その空想は考え方次第でどうとでもできるという気持ちの表れ?