EVOKEについて
三ヶ月連続リリース第一弾
「EVOKE」は、「lynch.」のメジャー5枚目のシングル曲です。
この曲は三ヶ月連続リリースの第一弾として発売されました。
第二弾はシングル「ETERNITY」、第三弾はアルバム「D.A.R.K-In the name of evil-」で、3作品を全て購入すると、イベントやグッズに応募ができる特典付きで話題となりました。
D.A.R.K-In the name of evil-に収録
「EVOKE」は、これまたメジャー5枚目のアルバム「D.A.R.K-In the name of evil-」にも収録されています。
こちらはタイトルが「EVOKE D.A.R.K-In the name of evil-」となっています。
収録時間がアルバム用の方が2秒長いのは、次の曲への繋がりの都合で曲の終わりに空白が空いている為です。
それ以外にも、音圧やエフェクトのかかり具合を微妙に調整しています。
アルバム全体の雰囲気に合わせるような、細かい調整がなされているのでしょう。
lynch.があえて今までやってこなかったチューニングの曲?!
「EVOKE」は、lynch.があえて今までやってこなかったというドロップCというチューニングが採用されました。
昭徳さん曰く、「すごいオーソドックスなチューニングなんですけど、あえて今までやってこなかったんですよね。」とのことです。
昭徳さんのベース、確か5弦でしたよね…。本当にオーソドックスですか??
「すごい」オーソドックスというのは、多分ジョークでしょう。
ドロップCとは
ギターを弾かない方のために、なぜジョークなのか解説します。
ギターやベースには、ドロップチューニングというチューニングがあります、一番低い音の出る弦を一音下げるチューニングです。
このチューニングのメリットはいろいろありますが、(広い意味での)ロック系の音楽では最低音が低くなるので、よりヘヴィなサウンドが得やすい、低音側の弦を2本使うパワーコードというコードを押さえるのが簡単になる、などの効果があります。
ドロップCは、チューニングを下げた一番低い弦を、何も押さえずに鳴らした時の音程がC(ド)の音ということです。
これは6弦のギターと4弦のベースの場合は、全部の弦を一音下げて、一番低い音の弦を更に一音下げたチューニングということになります。おそらく、玲央さんのギターはこのようになっています。
ヘヴィ系のアーティストでは、普通のチューニングです。それでも、通常より太い弦を張る、ネックが長いダウンチューニング向けのギターを使用するのが一般的です。
しかし、7弦ギターや5弦ベースの最低音はB(シ)の音ですから、一番低い弦を半音上げて、そのほかの弦を一音半上げるチューニングになります。
チューニングで音程を上げると弦の張り(テンション)が強くなるのでネックに負担が掛かる、弦が切れやすい、などのデメリットもあります。一音半も上げるのは容易ではありません。
以上のような理由で、5弦ベースプレイヤーにとっては全然オーソドックスなチューニングではないということになります。
ただ、悠介さんは通常は7弦ギターの3弦(高い方から3番目の弦)を半音下げるチューニングを使用しているので、これを当てはめると低い方から、C、G、C、F、A、D、Gとなります。
音程だけを考えたら、使いやすそうですね。
歌詞を徹底解説
ここから歌詞を解説していきます。
はじめに、単語としての「EVOKE」には、感情や記憶を呼び起こす、反応を引き起こす、霊魂などを呼び出す、という意味があります。
真夜中 窓から月に手を伸ばす
はじめよう 心にナイフを翳して
出典: EVOKE/作詞:葉月 作曲:葉月
「窓から月に手を伸ばす」のは、何かを探しているからでしょう。タイトルからすると、何かを呼び出そうとしているというのが妥当でしょう。
翳して(かざして)とあるので、心に向けてナイフを高く掲げています。儀式が始まる雰囲気ですね。
激しく高鳴る 鼓動に気付いてる
才能さえ生み出せるさ 不完全なシナリオだ
感情なき運命が牙をむき 迫る
出典: EVOKE/作詞:葉月 作曲:葉月
ドキドキと高鳴る鼓動、それに気が付くのは冷静になった瞬間でしょうか。
「才能さえ生み出せるさ」という自信に満ちた反面、「不完全なシナリオだ」という少し不安でもあります。
緊張したシーンを思い浮かべます。
運命というものがもしあるとしたら、そこに感情や論理はありません。ただ現実が迫ってくるのみです。
破壊のうた 闇夜をさいて
響け 枯れ果てるまで
儚く 燃えさかる命を奏でよう
出典: EVOKE/作詞:葉月 作曲:葉月