先人たちの教えを糧に
かばん一杯に先人たちの教えを詰め込んでも
人生は簡単にいったりはしないようだ
出典: Mountain Top/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
孤高の存在である空海は先人の知恵に救いを求めます。
かばん一杯に詰めた先人たちが残した知恵や知識。
それらを持ってしても「人生は簡単にはいったりしない」ものでした。
偉大さ故の孤独に、空海は苛まれてゆきます。
孤高ゆえの孤独
更なる高みを目指して
私はこの山の頂にたった一人
誰の返事もなければ付いてくる者もいない
でもあなたはさらにその空の上へ駆け上がる
あなたのいる場所から私はどんなふうにみえる?
出典: Mountain Top/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「山の頂」とはまさにこの曲のタイトルである「Mountain Top」です。
山の頂上にたった一人佇む空海の孤独がひしひしと伝わってきます。
誰かに呼びかけても、問いかけても何の返答もない。
後ろを振り返っても、ここに登って来ようとする人影も見当たらない。
想像を絶する孤独の中にいる空海。
しかし、山の頂上にたどり着きながら、更なる高みを目指す人がいます。
山の地面が終わったら、次に登るは空、天空です。
その人から山の頂にいる自分はどう見えているのか、空海は問います。
頂上を極めたと思っていた空海は、まだその上があるのだという事を思い知ります。
本当の「勇敢さ」とは
飾り物の勇敢さ
ある人たちは自分の勇敢さを比べたがる
頑丈で小綺麗な箱に入れて持ち歩く
出典: Mountain Top/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
自分の勇敢さを比べたがるのは、自信の無さの表れかもしれません。
頑丈で小綺麗な箱に入った勇敢さは、いざというとき役に立つのでしょうか?
空海の皮肉が込められています。
本当の勇敢さは、大事に綺麗にしまっておくものではない。
すぐに使えるように側に置き、傷ついて当たり前のもの。
傷の無い勇敢さなど飾り物だと空海は考えています。
勇敢さとはいつでも使えるようにしておくもの
どうか箱の開け方を忘れないようにね
本当に必要な時を逃してしまう
もしかしたら
あなたのその魂のすぐ側に置いておくべきかもね
出典: Mountain Top/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
頑丈で小綺麗な箱に入れた勇敢さ。
頑丈で精巧に作られた箱。
いざという時の為にその箱の開け方を忘れないようにと空海は説きます。
勇敢さが必要な場面はおそらく時間的にも精神的にも余裕はありません。
そんな時に箱の開け方を忘れてしまっていたら手遅れになってしまいます。
もしかするとその人は飾りのような勇敢さしか持っていないのかも知れません。
空海は本当の勇敢さは自分の魂のすぐ側にいつも置いておくべきだと言います。
それでこそ本当に必要な時に勇敢さを発揮できると考えているのです。
高みを目指す自分の小さなプライド
孤高のその上を目指す
私はこの山の頂にたった一人
誰もまっすぐに私を見ることもない
でもあなたはさらに遥か空の上へ駆け昇る
私の小さなプライドはとても隠しきれやしない
出典: Mountain Top/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎