はじめに
この記事には歌詞をより深く理解するためドラマのあらすじについて冒頭で簡潔に説明いたします。
ドラマのネタバレを含むのでまだ見ていない方はご注意ください。
以下がドラマのあらすじです。
人気グループ「Stellar CROWNS」から鏑木朱音(役:蒼井翔太)の失踪が報道されました。
世間では死亡説が噂されていましたがネットに「朱音は生きている」との一通の投稿が。
その真相を確かめるべく事務所社長が部下の守屋英俊(役:染谷俊之)を潜り込ませます。
守谷はそこで調査を続けていくうちに様々な事実を発見していくのです。
第一に社長は朱音の兄である奏真の楽曲を盗作したこと。
第二に奏真はそのことがショックで自殺したこと。
第三に朱音は社長の盗作を暴くために姿を消したこと。
守谷はメンバーと協力して無事に兄の無念を晴らすことができました。
ここまでがあらすじです。
以降の歌詞解釈についてはこのドラマ背景を念頭に読み進めてもらえると幸いです。
その前に作詞作曲家の山口朗彦という人物についても少し触れておきましょう。
作り手を知ることで歌詞への想いも見えてきますよ。
作詞作曲家(山口朗彦)について
上記タイトルは山口朗彦の代表曲「Music S.T.A.R.T!!」です。
このように彼の楽曲はポップでキャッチーなものが多いのが特徴でしょう。
というのもアイドルや声優への楽曲提供をメインに活動しているからです。
なので今作の楽曲のように暗く風刺的なものは珍しいといえます。
そこになにかメッセージ性が込められているではないでしょうか。
以上の前提を踏まえて歌詞解釈に移りたいと思います。
歌詞考察
誰も信じられない(イントロ)
(I don't know what to believe.)
(I can't tell what is real and what is fake.)
(Yes⇔No Black⇔White In⇔Out Real⇔Fake)
出典: REAL⇔FAKE/作詞:山口朗彦 作曲:山口朗彦
「何を信じてよいかわからない」。
「何が本当で何が嘘か伝えられない」。
直訳するとこのような意味になります。
いきなり不穏な空気が漂ってきますね。
さらに下段には反対の意味の言葉が列挙されています。
強い疑心暗鬼が表現されていますね。
自分で考えない人々への批判(1番Aメロ)
確かめることもせず
飛び交う情報に踊らされる
うわべだけ着飾った
意見を持たぬ Majority
出典: REAL⇔FAKE/作詞:山口朗彦 作曲:山口朗彦
暗い雰囲気のパートに入ります。
ここではMajority(多数派)が醜いものとして非難されています。
しかし私たちも一度は経験があるのではないでしょうか。
「みんな言ってるから」と情報を鵜呑みにしてしまったり。
下手に意見して自分だけ浮くことを恐れてしまいます。
しかし周囲の目を気にして考えを放棄する方が実は恐ろしいのです。
暗闇にも光が差し込む(1番Bメロ)
捉え方次第で (Up to you)
ウラはオモテになり (Reversal)
出口の見えない暗闇に
一筋の光が射し込む
出典: REAL⇔FAKE/作詞:山口朗彦 作曲:山口朗彦
しかしここから曲調が少し明るくなります。
捉え方ひとつで世界は変わって見えると。
確かに世の中には紙一重なことってたくさん存在すると思います。
一歩間違えれば誰かを傷つけてしまうことだったり。
違う立場から見れば実は正しいことだったり。
多角的な視点を持てと伝えたかったのだと思います。