そしてスケートボードを持った楽がある場所へたどり着きます。

そこには真っ白な筐体がそびえています。

このオブジェクトの白。

どこかで見た白ではありませんか?

異空間かと思われていたのはこの内部だったのでしょうか?

楽はそれへとゆっくりと近づき手をかざします。

するとラスサビがかかりMVはいよいよクライマックスへと突入していくのです。

そして明かされていく楽の役割とは?

白いオブジェクトに取り込まれたかのように見えた楽。

彼はかつてメンバーたちがいた渋谷の街のそれぞれの場所に出没します。

楽の表情からは「怒」に似た静かな闘志を感じます。

もしかしたら楽は「WARNING」における「感情」そのものを具現化した存在なのでしょうか?

楽はまるで鬱屈し葛藤し、闘争するメンバー自身の「怒」の感情へ変化したかのように思えて仕方ありません。

さてMVをここまで見てみると理解できてくることがあります。

それは白い異空間でダンスするメンバーから感じる闘争心。

そして白い筐体へ入っていった楽が渋谷の街のメンバーたちに統合されていった様子。

これがぴったりとリンクしていくということです。

物語のラストはどうなるのか?

白い光に取り込まれてしまう楽

最後のシーンです。

放られたスケートボード。

それとまるで身体だけが抜けていったかのように落ちている衣服。

そして白い構造体は内部から色とりどりの光でライトアップが。

この光はまるでクラブミュージックを盛り上げるかのような演出に見えます。

構造の内部の様子は描かれていません。

しかしとても暗い陰鬱な様子ではないであろうことは容易に想像できますね。

楽はまぎれもなくこの物語におけるキーパーソン。

彼が、または白い彼が「感情」。

あるいは「二次感情」の原動力となっているように思われてなりません。

メンバーのたどり着く未来とは?

SUPER★DRAGON【WARNING】MVを考察!何の警告なの?ワイルドに踊った果ての結末は?の画像

踊り、戦い、前に進む・・・。

そうしてその先に彼らがたどり着いた未来とは?

それはきっと彼らの音楽観が表現しているような明るいものなのではないでしょうか。

しかしその未来は決して簡単に手に入るものではありません。

過去の自分を否定し、それを乗り越えた先にある未来なのです。

9人の若者たちの未来がどんなものになっていくのか?

あなたも目撃者になりませんか?

誰に対する何の警告なの?

SUPER★DRAGON【WARNING】MVを考察!何の警告なの?ワイルドに踊った果ての結末は?の画像

さて、この「WARNING」というタイトル。

日本語に直訳すると「警告」の意味になります。

この警告は誰に対するものなのでしょうか?

歌詞を少し引用してみることにします。

でてくんじゃねぇ 邪念 くたばれ

出典: WARNING/作詞:HIROMI 作曲:T-SK・Joleen Belle・Drew Ryan Scott

これは1サビ直前の一節。

力強い、あるいはかなり乱暴な言い回しにも感じますね。

他の部分に比べてここは感情が一気に表へ出てきているように思えます。

そしてその内容はというと、「邪念」に対して「でてくるな」「くたばれ」と脅しているのです。

邪念とは自分の中から湧いて出てくるものでしょう。

ここでさらに歌詞の冒頭部分から引用します。

So, it’s the song about myself

出典: WARNING/作詞:HIROMI 作曲:T-SK・Joleen Belle・Drew Ryan Scott

ジャンによる冒頭部分。

「これは自分自身についての歌だ」とされていますね。

そしてサビはこのようになっているのです。

Boy I’m just gonna warn you, warn you
跡もなく Burn you, burn you
Don’t think twice
二度とはない
ガラクタ涙全部燃やせ Come on get wild

出典: WARNING/作詞:HIROMI 作曲:T-SK・Joleen Belle・Drew Ryan Scott

繰り返しこう歌われています。

「お前に警告する」「お前を燃やす」。

さらに、「二度はないと思え」「さぁ野生になれ」。

このように見てくると、ここでいうyouとは過去の自分・・・

あるいは乗り越えなくてはならない自分ということになるのでしょう。

これが警告です。

過去の敗北した自分自身に対しての。

そしてこれからお前を燃やし尽くすから覚悟していろ、と。

この曲は過去の打ち勝たなくてはならない自分自身を、「怒」のパワーで乗り越えていく、というものです。

倒すのは相手ではなくかつて誰かに負けたそのときの自分自身なのです。