Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)ってどんなアーティスト?

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あなたはヒップホップユニット「Creepy Nuts」の曲を聴いたことがありますか? まずは彼らを知らない人のために、彼らが一体どのようなアーティストなのかを紹介します。

R-指定とDJ松永によるユニット

Creepy Nutsは、R-指定DJ松永という、二人の尖った感性を持つアーティストから成るユニットです。MCをR-指定が担当、DJをDJ松永が担当しています。

どちらも実力派アーティストとして知られる二人。R-指定は、アルティメットMCバトル本戦で三年連続チャンピオンになったという経歴があります。

また、DJ松永はDMC JAPAN FINALへの出場を経験したこともあります。様々なアーティストへのトラック提供も行っており、活動は多岐にわたります。

二人は2014年にはフジロックに出演し、2017年8月にメジャーデビューをしたばかりで、今最も注目されているヒップホップユニットと言えるでしょう。

Creepy Nutsの魅力は内にも外にも鋭い眼

二人の魅力は、その鋭い眼にあります。

二人はSony Musicの次世代ロック研究開発室が主催したイベントに出演した際に、盛り下がる業界人に対して「それが音楽に関わる大人の態度なのか」とディスったそうです。

音楽を盛り上げる側の人間にとって、その言葉は鋭く突き刺さったことでしょう。そして彼らが演奏した曲は、彼らの言葉に違わず、場内を虜にしてみせました。

彼らが音楽を通して伝えたいメッセージには、鋭い眼を通して見つめた彼らなりの真実が隠されています。それこそが、Creepy Nutsの魅力と言えるでしょう。

等身大で脱力系の歌詞も魅力

ここからは彼らの曲の歌詞の世界観を覗いていきます。畳みかけるように繰り返される脱力ワールドにいつの間にかハマってしまうこと請け合いです。

飾らないあるがままのねじ曲がったダサい男心

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Creepy Nutsの歌詞は、とにかくあるがままの言葉を連ねまくります。例えば「たりないふたり」という曲では、前半では、目立つ男子のことを斜に構えてとらえています。

大きな声で騒ぐ陽気なタイプとは仲良くなれそうもない
だってあいつら空気読み合いウェーイが飛び交いまともな脳みそ無い

出典: https://www.kkbox.com/jp/ja/song/C2y00C-X0OXJNAmhJNAmh0XL-index.html

こう言っていますが、これはいわゆる「ひがみ」や「自己卑下」が歌詞の裏側に隠されていることは言うまでもありませんね。

本当はここでいう「まともな脳みそ」なんて自分の頭の中に入っていなくてもいいから、普通に女の子と話をしたいし、モテたいし、アクティブになりたいんです。

曲の前半では、強がっているのが良く分かります。

しかし、だんだん曲が進むにつれ、自分の弱さやダサさを連ねるだけ連ねたら、本音が見えてくるんですね。本音が見えてきた時点で、きちんと自分を肯定し始めます。そこが、彼らの大きな魅力なのではないでしょうか。

求心力も行動力も要領もたりないたりないたりない
ないものだらけでないものねだりな最低のろくでなし

出典: https://www.kkbox.com/jp/ja/song/C2y00C-X0OXJNAmhJNAmh0XL-index.html

ここまで自分を卑下しきります。これは圧倒的な自己卑下であり、ここまで行けばもう、あとは物事と言うのは拓けるしかないのかもしれません。

本当はバカ騒ぎしたい本当はチヤホヤされたい
みんなの輪の中心で男女問わずに仲良くやりたい
本当はバーベキューも行きたい 本当はサプライズもしたい
その写真をFacebookにアップしてめちゃいいね押されたい

出典: https://www.kkbox.com/jp/ja/song/C2y00C-X0OXJNAmhJNAmh0XL-index.html

そうなんですよね。実は、羨ましかったんです。斜に構えて見ていた人たちのライフスタイルが羨ましかったんです。

でも「羨ましい」なんて口が裂けても言えないくらい、自分には「何か」がたりなかったんです。

そう赤裸々に語る人間臭さがたまりませんよね。

足りなかったもの、それはもしかしたら、勇気かもしれないし、愛かもしれないし、優しさかもしれませんね。そのあたりの解釈を自分なりにしてみるのも良いのではないでしょうか。

あなたはこの曲の歌詞をどのように捉えますか?