夕凪
五月雨のゆがんだ影法師
神々の眼は廃れて
落ちる 魂のシミ
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
ナヲが歌う、ポップで、日本語を前面に出したパートです。
曲調はポップなのに、逆に恐ろしいことを言うというホルモンの憎たらしい所。
ここで言う❞シミ❞とは、怨念、怨み、悲しみなどの感情のことです。
亮君いわく、これらの感情は見えないシミとなって地球上に存在します。
見えないシミがあるから、ある場所を、もの悲しいと思ったり、寂しいと思ったりするらしいのです。
この後サビが来るのですが、大サビで解説します。
間奏は、三味線をかきならすような鬼気迫る演奏で、次のパートに突入します。
曲の後半
死者の言葉
ワラワノ垢カラ
涙 血 ヲ 拭イ
亡キ者ヲ讃エ
召シテ迎エユク旅立ノ時ニ
光アルモトヘ
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
漢字とカタカナでの表示です。
このパート全体が死者の言葉だと思われます。
ダイスケはんのパートで、音声が加工されている印象があることも、他のパートとの違いです。
死者の魂から余計な成分を抜き取って、それらにより亡くなった人と交霊する。
亡くなった人を召喚するときに、日の当たる場所に連れていきたいという思いを表現しています。
魂のシミ
「まだ生きてぇ…」
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
デスボイスパートです。
亡くなった人の魂の叫び。
鈍り狂い痙攣
恐れ苦しさ
支えきれん生命へのせめぎ
今宵ここに残す
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
魂のシミとは違う感情
自縛さえほどく幾千の想い
自縛さえほどく幾千の想い
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
デスボイス部分です。
自分で自分を縛ること。
それを解きほぐすたくさんの❝想い❞とは、大サビにつながる大事な感情です。
Cメロに出て来た❝シミ❞は、怨念など、ネガティブな感情がこの世に残って起きる現象でした。
それとは異なる❝想い❞がたくさんもあるとここで語っています。
ネガティブな感情とは異なる❝想い❞は、自分を縛るものから解放する役割を果たすのです。
続いてCメロが繰り返されます。
これは、❝シミ❞がたくさんの負の感情によってあらゆる寂しい場所に残されているという念押しです。
そして大サビを迎えます。
バカバカしくも愛おしい正のエネルギーによって刻まれる「シミ」
火花が散る爪の先で
愚問を抱いて
剥がれ落ちるカタマリを舐めて塞いだ
響かせる いずれ
隅っこの因縁をすべて
狭間
濡れる程に意味をこぼして伝えた
出典: シミ/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
カタカナで表記された部分は、死体のことではないでしょうか?
前世からの宿命をすべて❝「シミ」❞として残すと宣言しています。
何もこぼしていないのに、床が濡れているとき。
それは次のメッセージが床を濡らしているのかも知れないのです。