3作目のオリジナルアルバム「惑星のかけら」
スピッツのオリジナルアルバム「惑星のかけら」(ほしのかけら、と読みます)が1992年9月26日にリリースされました。
シングルカットは8月26日にリリースされた4枚目のシングルです。
同名アルバムの先行シングルで、歌詞に関しては、アイザック・アシモフやアーサー・C・クラークのSF小説をイメージしています。
ロックサウンドを前面に出し、「男性ファンを増やしたかった」という思いがあったようです。
アルバム「惑星のかけら」の収録曲
1、惑星のかけら
2、ハニーハニー
3、僕の天使マリ
4、オーバードライブ
5、アパート
6、シュラフ
7、白い炎
8、波のり
9、日なのたの窓に憧れて
10、ローランダー、空へ
11、リコシェ号
出典: https://www.amazon.co.jp/惑星のかけら-スピッツ/dp/B00006HBF0
アルバムに収録されている楽曲について、簡単にご紹介いたします。
1、「惑星のかけら」は4枚目シングルにもなったタイトルチューンです。SF小説をモチーフにしています。
2、「ハニーハニー」には避けられていた英語の歌詞を導入。草野は「踏み絵を踏むような気持ち」だったそうです。
3、ジッタリン・ジン(日本の音楽バンド)に影響された楽曲。カントリー風にアレンジされています。
4、ハードな楽曲で、終盤でサゼかサンバのリズムとコーラスが入っています。格好良く決めるつもりが、コーラスを入れたら可愛くなったそうです。
5、「アパート」は失恋をテーマにした楽曲。アマチュア時代の代表曲「泥だらけ」が原曲になっているそうです。
6、「シュラフ」は寝袋の意味です。この楽曲のみ「オーロラになれなかった人のために」の長谷川智樹(ギタリスト)との共同アレンジです。
7、手拍子が入っているノリの良い楽曲。
8、「波のり」はベンチャーズ風のテケテケが入っている楽曲。「波のり」の代わりに、「惑星のかけら」のカップリング、「マーメイド」を入れようとも提案されたが、結局、「波のり」になったそうです。
9、「日なたの窓に憧れて」は後に5枚目シングルとしてリカットされています。当時陽の当たらない家に住んでいた草野の思いが込めらえています。
10、「ローランダー、空へ」のローランダーとは低地に住む人という意味です。
11、器楽曲(インストゥルメンタル)とは、器楽のための楽曲です。元々は歌ものだったそうですが、草野の「この曲インストでもいいかもね」の一言でインストに決まったそうです。歌詞は記載されていませんが、「ゴーゴーゴーリコシェ」と歌っています。
当時、3部作と言われた大作
3部作と言われている理由は、アルバム「スピッツ」「名前をつけてやる」、ミニアルバム「オーロラになれなかった人のために」を経て作られたのが、このオリジナル・アルバム「惑星のかけら」なんだそうです。
3部作の大作になったこのアルバムには、自分たちの世界に入り込んで作られたマニアックさを感じさせます。
ですが、ボーカルの草野は歌詞をつけた後、イメージと出来上がった言葉とのギャップにかなり悩んでいたそうです。
独特な世界観を描くスピッツですが、それを一番物語っているのが「惑星のかけら」です。
妄想癖のある草野は日本的なSFをイメージしたそうで、本格的なSFではなく、ちょっと思いついたアイディアをストーリーにしたそうです。
アルバム全体的なイメージは「レトロSF」「夢のような世界」などという言葉で草野は形容しているそうで、草野の妄想の世界がこのアルバムには詰まっています。
シングル「惑星のかけら」という楽曲
スピッツは全体的にロックな感じですが、「惑星のかけら」の出だしはハード・ロックを思わせます。
ところが歌い出すとゆったりとした低音の歌声で歌っています。
スピッツファンはまたそんなクセのある、ねっとりとした歌声に魅了されます。
いつまでも聴いていたい、と思わせる楽曲です。
「惑星のかけら」の歌詞の意味について
冒頭「知らないふりをしていたんだ〜」
知らないふりをしていたんだ君の夢を覗いたのさ
二つ目の枕でクジラの背中にワープだ!
ベチャベチャのケーキの海で平和な午後の悪ふざけ
はかなげな笑顔でつま先から溶けそうだよ
出典: http://j-lyric.net/artist/a000603/l00f14b.html