感じた衝撃も受けた傷も隠さずに歌う

何億年も前に つけた傷跡なら残って
消えなくてもいいさ 痛みはもうないからね

血のにじんだ足跡 置いていかれた記憶も
誰にだってあるだろ 隠すつもりもないけど

出典: https://twitter.com/OniSiroOni_song/status/930076399708151808

地球に刻まれたような「何億年も前に つけた傷跡なら残って 消えなくてもいい」という歌詞は、その傷が何か影響を与えていたとしても人間にとっては「痛みはもうないから」構わないといっているのです。

しかし、逆にいうと、最近受けた傷跡は、残したくない、消したいといっているのです。

生きているうちは、自分の納得のいかないことはしたくない、失敗したり、傷ついたなら、そのことは巻き返したいということでしょう。

傷ついて自分の奇跡に残してしまった「血のにじんだ足跡」、そして心の中に残る「置いていかれた記憶」は「隠すつもりもない」という歌詞は、自分の世界を揺さぶった音楽によって受けた衝撃とそれによる痛みと再生の思いを、隠さずにこの曲に綴ると言っているようにも聴こえますね。

あの日聴いた”Laura”を越えて、どこまでも行こう

I am dreaming of a girl rocked my world
南北へ続く高架線
この先にはきっとあると
ささやいてる
Her name is Laura

出典: https://twitter.com/hikari08251414/status/715144064195125249

(今でも俺の世界を揺さぶったあの女の子(が出てくる曲)が今も夢に出てくる")

(その女の子の名前は"laura")

どれだけその女の子の影響を受けたか、歌った後、最後の最後で告げたその女の子の名前は"laura"でした。

その一曲によって、未来や思い出をいらない荷物のように捨てても、変わりたいと思った。

しかし、それは決して後ろ向きな想いではなく、ただ前へ、ずっとまっすぐ続いていく「高架線」をたどるように、自分なりに前へ進もうという前向きな想いです。

それはMVでマーチングバンドが自分と逆向きに進んでも、酔っ払いに絡まれても、強い風に吹き付けられた紙が顔に張り付いても、見向きもせずに前へ進もうとしていた少年の姿のようにひたむきな想いなのでしょう。 

おわりに

高架線(ELLEGARDEN)の歌詞に登場する「Laura」って誰!?真相を徹底解剖!歌詞あり♪の画像

「Seven Days In The Sun」は、筆者が和訳・解釈してみたところ、ある男性が自分の楽園と呼べるような女の子、"Laura"と出会い、幸せな日々を送っていたものの、全身プラダで固めたような男"Paula"に、"Laura"は奪われてしまい、自分は捨てられたというようなエピソードの曲であると解釈できました。

それと対照的に「高架線」はどちらかというと"Laura"置いて行こうとしている姿が描かれていますよね。

それは、「高架線」という曲によって、「Seven Days In The Sun」から受けた衝撃を歌うとともに、越えようとしていることの表れではないでしょうか。

そして、自分の前に果てしなく続く「高架線」を進み続けるために掴みかけた未来も、思い出も捨てるというこの曲が収録されたアルバムは活動休止前最後のアルバムとなりました。

メンバー間のモチベーションの違いが休止の原因となったということが囁かれていますが、この曲を出した時には、細美さんの心境には変化が生じていたと思うと、ますます"Laura"という名前は、人ではなくて、この「Seven Days In The Sun」という曲自体を指しているという仮定から進めていった曲解釈でしたが、当てはまっていく感じがしますね。

メンバー同士不仲ということもなく、活動再開を待ち望むファンの声が絶え間なく耳に届くELLEGARDEN、「高架線」のような素晴らしい曲を聴くと、さらに、日本になくてはならないバンドだと思わずにはいられませんね。

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